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札幌2歳S・G3」(31日、札幌)
数々の名馬を輩出してきた登竜門に、今年も素質馬がエントリーしてきた。
アスクシュタインはデビュー2連勝中。結果的に2戦とも逃げ切りVだが、ラストにもしっかりと脚を使えており、まだ底を見せていない。鞍上は新潟2歳S(
トータルクラリティ)を制して勢いに乗る北村友。名門・藤原厩舎が送り込む好素材が、3連勝で一気にタイトル奪取といく。
登録馬唯一の2勝馬
アスクシュタインが、札幌に調整の舞台を移して着々と爪を研いでいる。新馬勝ちは函館。前走の
コスモス賞は函館で調整しての輸送競馬で、レース後、再び函館に戻って乗り込んだ。札幌には21日の函館退厩期限(札幌便)の馬運車で移動した。
札幌での調整は約1週間。環境の変化にはすぐに慣れた。火曜朝は札幌ダートを1周。藤原和助手は「まあ、明日(水曜)やってどうかやな」と水曜朝の北村友騎乗での追い切りに、浮沈のカギがあると話した。
「特別にトラブルもなく順調。まあ、十分なところまで仕上がってきているし、サッとやる程度だけど。もまれたらどうかとか、幼いところも残っているから、分からないところもあるよ」。ここまで2戦同様に北村友を直前に乗せて、馬の気持ちがどう切り替わるか。そこを丁寧に見て、対処していく方針だ。
藤原厩舎の
札幌2歳Sと言えば、21年に3戦目で未勝利戦を勝って駒を進めた
アスクワイルドモアで
ジオグリフの2着がある。「あの時は、勝つ未勝利の前から“勝つやろ。勝って2歳Sへ”という感じやったけど、今度は前走も余力を残した段階だった。まあ、とにかく追い切りや」と藤原和助手。自信を持ってこの舞台に送り込まれて2着だった先輩僚馬より、2戦2勝で臨む後輩の方が現段階の実績的には上。必ずや先輩の敵討ちを果たしてみせる。
提供:デイリースポーツ