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【新潟記念】22年阪神JF2着馬が1年11か月ぶり2勝目で重賞初制覇 木幡初也騎手&竹内調教師も初タイトル

スポーツ報知
  • 2024年09月02日(月) 06時00分
◆第60回新潟記念・G3(9月1日、新潟競馬場・芝2000メートル、良)

  サマー2000シリーズ最終戦、第60回新潟記念・G3が1日、新潟競馬場で行われ、8番人気のシンリョクカが2番手から抜け出し重賞初勝利。デビュー11年目の木幡初也騎手(29)と、開業10年目の竹内正洋調教師(45)=美浦=の師弟もうれしい初タイトルとなった。キングズパレスが3着、レッドラディエンスが5着に終わり、同シリーズ王者は3年連続で「該当馬なし」となった。

 ブランクを長く感じたぶん、こみ上げる喜びは大きかった。好位2番手から運んだシンリョクカは、直線の半ばで逃げたアリスヴェリテをかわして先頭に立つと、あとは木幡初の懸命の右ムチに応えるだけだった。最後は外からセレシオンが猛追してきたが、写真判定の末に鼻差で人馬ともに重賞初制覇の歓喜を迎えた。鞍上は「先生やオーナー、厩舎の皆さんには、ものすごいお世話になっているので、恩を返せてよかったです」と感謝の気持ちがあふれた。

 雪辱を果たし、本格化を感じさせる内容だった。前走の福島牝馬Sは落馬競走中止。人馬ともに骨折のけがを負った。「春はご心配、ご迷惑をおかけして、ふがいない結果になってしまった。馬も無事にここまできて、一緒に戦えてよかった」と鞍上。ライトバックが放馬した影響で発走時刻が7分遅れても、落ち着いた雰囲気を保ってレースでも折り合いばっちり。かつては神経質な性格がネックだったが、心身ともに成長できたことが大きな勝因だった。

 デビュー2戦目の阪神JFは12番人気ながら、後の牝馬3冠馬リバティアイランドの2着に好走した。初コンビで能力を引き出したのが木幡初。陣営にとっても新馬以来、1年11か月ぶりの2勝目は感無量の白星だ。自身も重賞初制覇となった由井健太郎オーナーは「彼が2戦目で2着を取って賞金を積んでくれたので、こういうところに来られた。頼むなら彼しかないと思っていた」と厚い信頼を口にしながら大喜びだった。

 同じく重賞初Vとなった竹内調教師は「(復帰)一発目で答えを出してくれた」と人馬をたたえ、エリザベス女王杯・G1(11月10日、京都)への直行を明言した。みんなで胸を震わせた先に、さらなるドラマが続いていく。(坂本 達洋)

 シンリョクカ 父サトノダイヤモンド母レイカーラ(父キングカメハメハ)。美浦・竹内正洋厩舎所属の牝4歳。北海道日高町・下河辺牧場の生産。通算成績は10戦2勝。総獲得賞金は1億138万8000円。重賞初勝利。馬主は由井健太郎氏。

スポーツ報知

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