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牡馬イチ推しはクロワデュノール 牝馬はカムニャック 覚えておこう!走る2歳馬

スポニチ
  • 2024年09月03日(火) 05時30分
 走る2歳馬、教えます。近年のクラシックホースは夏の段階でデビューしていることも多い。秋競馬を迎え、ここまでにビビッときた馬を紹介。2歳戦全レースで印を打つ東西本社予想の高木と坂田が牡牝5頭をピックアップ。また、東西前線記者10人が厳選イチ推し馬をド〜ンと公開する。センスのある選択をするのは誰?大舞台へ向けて、しっかりと頭に入れておこう。

 【牡馬】

 光り輝く才能を示したクロワデュノールが現時点での最上位評価。東京のタフな直線で計時した上がり3F33秒8(次位に0秒5差)は超強烈。当企画で“小結”に挙げた2着アルレッキーノ(次戦を7馬身差の圧勝)を余裕たっぷりに2馬身半ちぎった。キタサンブラック産駒は22年の春2冠で2着だったイクイノックス、昨年の皐月賞V、ダービー2着、菊花賞3着ソールオリエンスなど、クラシックと抜群の相性を誇っている。加えて母ライジングクロスは06年の英、愛オークス(共に2400メートル)で2、3着に好走。血統、スラッとした体形からいかにも距離が延びて良さそうなタイプ。来春の大舞台で期待したくなる。

 2番手は札幌新馬戦で圧巻の走りを見せたキングスコール。勝ち時計の1分47秒8は札幌芝1800メートルの2歳コースレコード。G13勝ソダシ、21年オークスユーバーレーベンのワンツーで決まった20年札幌2歳Sの記録を0秒4も上回る超A級のタイムだ。無傷2連勝でそれぞれ新潟2歳S函館2歳Sを制したトータルクラリティサトノカルナバルも将来性は十分。重賞Vの2頭は早めに賞金を積めたことで、ゆとりのあるローテで成長を促せるのも大きい。

 【牝馬】

 重賞好走馬を差し置いて、カムニャックを横綱に指名する。現2歳の新馬戦で最も衝撃を受けた。中京でデビュー勝ち。前半5F64秒1の遅い流れでもスムーズに折り合い、3角過ぎから進出。軽く促しただけで突き抜けた。瞬発力勝負の中、上がり2位を0秒3上回る3F33秒6の切れ味。とにかく大物感が漂う。友道厩舎&金子真人ホールディングスのタッグで中京芝2000メートルの新馬勝ち。思い浮かぶのは18年ダービー馬ワグネリアン。牡牝の違いはあるが、クラシック獲りの期待が高まる。次走は2F短縮でアルテミスSを予定している。どんなパフォーマンスを見せてくれるのか。思いは膨らむ。

 大関は新潟2歳S2着のコートアリシアン。道中で折り合いを欠くシーンがありながら勝ち馬に食い下がった。能力はかなり高い。関脇は札幌2歳S2着のアルマヴェローチェ。立ち回りがうまく速い上がりを使えている。良馬場での走りも見てみたい。小結は新馬、ダリア賞を連勝したプリティディーヴァ。前走が強い勝ちっぷりで成長力がありそう。前頭は世代一番星を飾ったダノンフェアレディ。勝ち時計1分33秒8は京都芝1600メートルの2歳新馬戦で歴代最速だ。6月から間隔が空いている。復帰を楽しみに待ちたい。

 【東西記者10人の厳選馬】

 ▼万哲 ヴィンセンシオ(牡=森一、父リアルスティール)

 芝2000メートルで超スローの新潟新馬戦がかかるどころか、おっつけ通しのズブさ。一度は2着馬にかわされながら最後は余裕でねじ伏せた。遊びながら勝って、今後の伸びしろは相当。

 ▼オサム ダンツエラン(牝=本田、父ロードカナロア)

 本田厩舎から待望のクラシック候補だ。新潟芝マイルのデビュー戦が強かった。粗削りな走りながら須貝、木村、池添など名門厩舎の期待馬をまとめて退けての勝利だから価値がある。

 ▼寺下 アルテヴェローチェ(牡=須貝、父モーリス)

 今夏、北海道出張で取材した新馬戦は評判通りの勝ち方だった。2着馬ヒシアマンは先週6馬身差の圧勝。フルゲートの新馬戦はハイレベル戦だった。秋に大きいところを狙える器だ。

 ▼悠貴 ミッキーマドンナ(牝=堀、父エピファネイア)

 勝ち時計(1分50秒3)もさることながらレースのラスト2F11秒5→11秒5も立派。母ミッキークイーンから受け継がれた素質は確かなもので、牝馬3冠をにぎわせるであろう大器。

 ▼新谷 エリキング(牡=中内田、父キズナ)

 昨年セレクトセール出張時に一目ぼれ。いい馬体をしている。初戦は道悪の中、ラスト3Fのレースラップ11秒8→11秒5→11秒3の加速ラップを中団から差し切り。クラシック級だ。

 ▼田井 ニタモノドウシ(牡=高木、父ディーマジェスティ)

 今夏デビューの2歳馬でお尻が最も大きかったのはニタモノドウシ。重心の低い走法のため、将来的には距離の限界があるだろうが、圧倒的な推進力でマイルG1をかっさらうかも。

 ▼田村 エコロジーク(牡=森秀、父トゥワーリングキャンディ)

 個人的に好きなシルエットの短距離馬。新潟芝6Fの新馬戦はスピードの違いで後続を突き放し、5馬身差で逃げ切った。勝ち時計1分8秒9は優秀。来年の大舞台まで追いかける。

 ▼後藤 ニタモノドウシ(牡=高木、父ディーマジェスティ)

 前走クローバー賞で2歳コースレコードV。ハイレベルの新馬戦を勝ち上がったミリオンローズ(2着)をあっさり差し切った実力は本物だろう。さらなる大舞台での活躍が楽しみだ。

 ▼面来 ゴーソーファー(牝=手塚、父キズナ)

 デビュー戦の勝ちっぷりを高く評価したい。直線で他馬が伸びあぐねる中、力強くもうひと伸び。前評判通りの走りを披露した。手塚師がほれ込む一頭。さらなる飛躍に期待を込める。

 ▼栗林 ピコチャンブラック(牡=上原佑、父キタサンブラック)

 フサイチコンコルドなど輩出した名牝バレークイーンを祖母に持つ良血馬。デビュー前から調教でオープン馬をしのぐ動きを見せ、新馬戦は逃げて7馬身差の圧勝。スケールが大きい。

 

 

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