サクソンウォリアー(
Saxon Warrior)の産駒が
JRA重賞初制覇なるか。条件クラスを連勝中の
エラトー(牝3、栗東・
上村洋行厩舎)が、紫苑ステークス(3歳牝・GII・芝2000m)で初タイトルを狙う。
エラトーは父
Saxon Warrior、
母エライヤ、母の父
Siyouniの血統。伯母の
エルヴェディヤ(
Ervedya)は15年に仏1000ギニー、コロネーションS、ムーランドロンシャン賞と欧州のG1を3勝している。
ここまで7戦3勝。勝ち上がりに4戦を要し、格上挑戦した
チューリップ賞では9着に終わったが、その後のリフレッシュ放牧が吉と出た。前々走の1勝クラス・遊楽部特別を危なげなく逃げ切ると、続く2勝クラス・北海Hは番手から抜け出して2連勝。一気に
秋華賞の惑星に浮上してきた。牝馬にしては馬格に恵まれており、
パワーに富んだタイプ。それだけに洋芝の函館から中山開幕週への舞台替わりがカギだが、ポテンシャルは引けを取らない。
父の
サクソンウォリアーは日本生まれの
ディープインパクト産駒。デビューから4連勝で17年のレーシングポストT、18年の英2000ギニーを制覇。しかし、その後は5連敗を喫し、19年から種牡馬となった。海外では
ヴィクトリアロード(
Victoria Road)が22年のBCジュ
ベナイルターフを制するなど、一定の成功を収めているが、
JRAでは重賞未勝利。日本での出世頭となっている
エラトーが、ここで父に待望の「初タイトル」を届けることを期待したい。