今週から秋競馬、中山が開幕する。土曜メインは
秋華賞トライアル「第9回
紫苑S」(3着までに優先出走権)が行われる。
クリスマスパレードは
関東オークス9着からの臨戦。メンタル面が成長してきた3歳牝馬が、2戦2勝と好相性の中山で重賞初制覇を狙う。
クリスマスパレードが始動戦を迎える。中山はデビューから2連勝を飾った得意舞台。伊藤助手は「勝っているからね。条件としては良いスタートが切れそう」と期待する。初ダートだった前走
関東オークスは9着に敗退。「(前走は)全くの参考外。チャレンジした結果(ダートは)合わなかった。馬は一生懸命走ろうとしていたが、砂をつかめず滑ってしまってかわいそうだった」と振り返る。
そんな敗戦にも収穫はあった。「ナイターでもあれだけ我慢してパドックを歩けたし、発汗も許容範囲内だった。もっとナーバスになるかと思ったけど、ああいう経験をして精神的に大人になっていく」。レースでは牡馬顔負けのパワフルなフットワークを見せるとはいえ、うら若き3歳牝馬。普段は「おてんば娘。一回わがままをしだすと聞かないんだけどね」という愛馬は場数を踏むごとに成長。「入厩する度に子供っぽさが抜けている」と着実に
ステップアップしてきた。
約3カ月の休み明け。調整過程は至って順調だ。1週前追いは
京成杯AHに出走予定の
コラソンビート(3歳オープン)とWコースで併せ馬。内を回って抜け出した僚馬を目標にしっかりと追われてラスト1F11秒6。同助手は「遅れたことは悲観していない。後ろにスピード系の短距離馬を置いてゴール板を過ぎた時には鼻面が合っていて狙い通りだった。最後にビュッと伸びているので」と納得の表情を浮かべた。
春は目標としていた
オークスにあと一歩届かなかった。ひと夏を越えて心身とも
パワーアップ。重賞初制覇へ態勢は整ってきた。「レースセンスはあるし、自在性も出てきた。前めのポジションでいい競馬をしてくれると思う」。さらなる飛躍を期す今秋。まずは開幕週の中山に成長の跡を刻みつける。
《デビュー2連勝いずれも好内容》
クリスマスパレードのデビュー2連勝はいずれも好内容だった。今回と同じ中山芝2000メートルのデビュー戦は同コース2歳新馬戦の史上最速タイムでV。1F延長となった2戦目の
水仙賞は紅一点の中、骨っぽい牡馬を蹴散らした。
紫苑Sは直近10年の勝ち馬のうち6頭が中山で勝利した経験を持っていた。コース実績は大きな強みとなる。
スポニチ