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【セントウルS】ベテラン五東厩務員の秘蔵っ子!ヨシノイースター飛躍の時

スポニチ
  • 2024年09月06日(金) 05時30分
 秋競馬開幕週は恒例の3重賞。サマースプリントシリーズ最終戦「第38回セントウルS」は夏に出走したメンバーと、ひと息入れて秋に備えた実績馬が激突する。ヨシノイースターは経験を積んで地力を強化し、今年6歳で素質開花の兆しあり。五東英明厩務員(54)にスポットを当てた。

 キャリア35年を誇る大ベテランが静かに闘志を燃やしている。セントウルSで重賞初制覇を狙う6歳ヨシノイースターを手がける五東厩務員は89年にトレセン入り。中尾秀正師の父・正師(09年春に定年引退)の下で03年中山グランドジャンプ覇者ビッグテーストを担当した。「馬によって個性が違うので、それぞれに合った調整が大事」と、ベテランならではの知識と経験を強調。馬づくりに対する引き出しは何パターンも持っている。

 ヨシノイースターはキャリア9戦目の芝7Fを5馬身差で逃げ切り、初勝利を飾った。「まだ体ができていないデビュー時は股関節が硬く、(7戦目まで)ダートを使っていたが適性は絶対、芝だと自信がありました。未勝利戦を勝った時、体さえ完成すれば、重賞でも楽しみだと感じた」と将来性を見抜いていた。

 その後、蟻洞(ぎどう=蹄の疾病)で約1年の休養があったが復帰後は右の股関節の可動域を広げるため、前運動をひと工夫。本来、厩舎周りの運動は左回り通行が決められているが、他厩舎に迷惑のかからない厩舎内で右回りの運動。これが大きな効果をもたらした。「4歳の復帰後からずっと続けている。そのおかげで硬さは解消され、普段からほぐれるスピードがだいぶ速くなった。ドッシリして、今はいい体。前後の脚をしっかり使えるようになっている」と体質の強化を伝えた。

 ささいなことにも思えるが、その積み重ねが実を結んだ。今年4走はオープン初勝利を飾った2月北九州短距離Sを含め、全て掲示板を確保と安定感が光る。好位の外で折り合った前走の北九州記念は直線、勝ち馬ピューロマジックに半馬身差まで迫る2着。あと少しでタイトルに手が届く。「(体のバランスが)うまくかみ合って充実期に入った感じ。立ち回りがうまく、中京は問題なし。ここで賞金を加算したい」と期待を込めた。スピードと器用さを兼ね備えた優等生スプリンターが正攻法の運びで強敵をねじ伏せる。

 ◇五東 英明(ごとう・ひであき)1970年(昭45)1月20日生まれ、滋賀県栗東市出身の54歳。89年から栗東・古川平厩舎、中尾正厩舎を経て、中尾秀正厩舎へ。中尾正厩舎では03年中山グランドジャンプを制し、JRA賞最優秀障害馬に輝いたビッグテーストを担当。02年中山金杯1着、05年天皇賞・春2着のビッグゴールドにも携わった。現在、ヨシノイースターの他にゴイゴイスー(6歳1勝クラス)を担当している。

 《丸山×中尾師好相性コンビ》ヨシノイースターは美浦の丸山元気(33)とのコンビ。丸山が中尾師の管理馬に騎乗した際の成績は【3・2・2・9】で勝率18.8%、連対率31.3%、複勝率43.8%とコンスタントに馬券に絡んでいる。今年このコンビで4戦してヨシノイースターの3戦(北九州短距離S1着、オーシャンS4着、北九州記念2着)と、あともう1戦がカセノルーパスの未勝利勝ち。オープンに限定すれば16年ブリリアントSナリタハリケーンが14番人気3着に入った。好相性の組み合わせ。厩舎&ジョッキー一丸で重賞Vを目指す。

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