「
京成杯AH・G3」(8日、中山)
昨年の2歳女王
アスコリピチェーノが貫禄の走りを見せつけた。初の古馬相手で、ハンデも55・5キロと決して楽な条件ではなかったが、外々を回る“安全運転”でラ
イバルを一蹴。勝利後に陣営は、豪州の高額賞金レースである
ゴールデンイーグル(11月2日・ローズヒルガーデンズ)への参戦意思を表明した。
格が違った。初の古馬相手、55・5キロのハンデなど何の問題もなし。昨年の2歳女王
アスコリピチェーノが極上の切れ味で秋初戦を完勝した。
スタートを決めたが、他が速かったため中団後方に控える形。それでも慌てず騒がず3コーナー過ぎから徐々に進出を開始すると、直線入り口では大外から先頭をうかがう勢い。ギアを上げると一気にラ
イバルをのみ込み、最後は余裕を見せながらフィニッシュした。
「きょう(のメンバーで)一番強い馬。安全に乗りました。前に行くにはスピードが足りなかったので、中団より後ろになったけど、最後は自分の脚を使うことができた」とルメールは納得の表情。ひと夏を越したパートナーに対し、「落ち着いて乗りやすくなった」と成長を感じ取る。「距離を延ばしてもいいパフォーマンスができると思うけど、マイルでいい脚を使う馬。
トップレベルのマイルでG1を勝てる」と太鼓判を押した。
今春は
桜花賞、NHKマイルCともに2着に敗れた。「まずは結果を」と臨んだ黒岩師だったが、「ハンデ、力関係、馬場状態と、経験の浅い3歳牝馬にとって難しい条件もあるなかで、レースは上手でした」とホッと胸をなで下ろした。
今回の内容、結果を踏まえて「今後は
ゴールデンイーグルに行くことを念頭に調整していきたい」と、1着賞金約5億円のビッグレースへの挑戦を明言。無冠に終わった春の借りを返すのは、これからだ。
提供:デイリースポーツ