「
セントライト記念・G2」(16日、中山)
世代屈指の堅実派が、菊の前哨戦でも好走を狙っている。
ラジオNIKKEI賞3着の
ヤマニンアドホックは、キャリア5戦〈2・1・2・0〉と複勝率100%をマークし、全戦で人気より上の着順に走っている。戦法も逃げ差し自在。得意の中山で重賞初Vも夢ではない。
火曜朝に美浦坂路を1本駆け上がり、その後にWコースで軽快な走りを見せた
ヤマニンアドホック。自らまたがった辻師は「
テンションも上がっていないし、ちょうどいい感じです」と満足げにうなずいた。
今回は
ラジオNIKKEI賞(3着)から2カ月半ぶりの実戦。デビューから常に1カ月以上の間隔を取ってレース選択してきた。「
テンションの高さが課題なので、あまり詰め込まない方がいいと思って、こういうローテで使っています。今回はいつもの休み明けと同じパターンで放牧先から戻ってきましたが、少しずつ落ち着きが出てきていますね」と精神面の成長を口にする。
その前走は重賞初挑戦で好走。「ハイペースのなか、引っ掛かってしまいました。普通なら最後にたれるところ。そこから脚を使って差を詰めていたように、力があります。こちらの調整次第で結果が変わってくると感じました」とトレーナーも手応えをつかんだ一戦だった。
結果次第では
菊花賞(10月20日・京都)も視界に入る。ただ、指揮官は「先々のことを考えるよりも、一戦一戦しっかり力を出せるように仕上げてきたので」とここに全力投球の構えを示す。中山は3戦して(1)(2)(1)着。持ち味の立ち回りのうまさを生かせる得意舞台なら、厩舎&馬の重賞初タイトル奪取があっても驚きはない。
提供:デイリースポーツ