◆アイリッシュチャンピオンS・G1(9月14日、アイルランド・レパーズタウン競馬場・芝2000メートル、8頭立て)
日本から出走した
坂井瑠星騎手騎乗の
シンエンペラー(牡3歳、栗東・
矢作芳人厩舎、父
シユーニ)は3着。地元アイルランドのAオブライエン勢など強敵相手にG1初制覇を狙い、日本馬にとっては2019年の
ディアドラ(4着)以来2度目の挑戦だった。道中4番手から直線に入り、ゴール前は
ロスアンゼルス(牡3歳、Aオブライエン厩舎、父
キャメロット)と馬体を併せての追い比べで3着争いを制した。
同馬は2020年の
凱旋門賞馬
ソットサスを全兄に持つフランス産馬。矢作調教師が1歳時の2022年仏アルカナ社セールで高く評価し、藤田晋オーナーが210万ユーロ(約2億9000万円)で落札した。翌年の11月に東京でのデビュー戦を3馬身差で快勝すると、続く
京都2歳Sで重賞初制覇。その後は勝利こそなかったが、
ホープフルS2着や
日本ダービー3着など一線級で常に上位争いを続け、今回は海外初遠征に臨んでいた。
この後は
凱旋門賞・G1(10月6日、仏ロンシャン競馬場・芝2400メートル)を予定。もともとが叩き良化型と見込んでの欧州転戦だけに、使った上積みを見込める本番で大仕事を狙う。坂井騎手は「厳しいレースでしたが、決して悲観する内容ではなかったです。残念ですけど、
凱旋門賞へ僕自身も成長して行きたい」と前を向くと、矢作調教師も「日本で状態を上げられなくて、7割か8割で頑張ってくれた。悔しいのは確かだけど、次に向けてはいいレースだと思います。適性のある馬を連れていけば十分通用するな、という手応えをつかみました」と語った。
勝ったのは重賞連勝中だった英国の
エコノミクス(牡3歳、Wハガス厩舎、父
ナイトオブサンダー)。勝ちタイムは2分3秒2。これがG1初勝利になった。2着はG1・6勝を誇る
ディープインパクト産駒の
オーギュストロダン(牡4歳、Aオブライエン厩舎)だった。
スポーツ報知