競馬は今週末も引き続き「中山・中京」の2場開催となる。
重賞は日曜日にふたつ。まずは中山競馬場でGII・
オールカマー(中山・芝2200m)、そして今年は中京競馬場で
菊花賞トライアルGII・
神戸新聞杯(中京・芝2200m)が行われる。
どちらも先のGI戦に向けての大事な前哨戦。今週はこのうちから中山の
オールカマーをピックアップ。過去10年データを使って馬券ヒントを探っていく(
オールカマー14年は新潟競馬場開催です)。
1.半信半疑の1番人気馬?
いつものように、まずは上位人気馬のチェックから。
オールカマーは過去10年、1番人気馬はわずか2勝。勝っているのは16年
ゴールドアクター、18年
レイデオロでどちらも関東馬。成績は[2-3-0-5]。半分は馬券圏外にとなる微妙な結果だ。19年
レイデオロ、20年
ミッキースワロー、21年
レイパパレ、22年
デアリングタクトという錚々たるメンバーが馬券圏外に負けている。昨年は1番人気馬
タイトルホルダーが2着と頑張ったが、果たして今年は…。
ちなみに2番人気馬成績は[2-1-1-6]、3番人気馬成績は[1-3-3-3]。馬券圏内キープ率は3番人気馬が70パーセントと一番高い。
2.7番人気までで馬券は決まる?
1番人気がしっかりしていない分、ときには高配当も飛び出す
オールカマー。
しかし意外にも、人気薄馬はさほど活躍はしていない。8番人気以降で馬券になっているのはただ1頭。新潟競馬場開催だった14年に3着となった12番人気
クリールカイザーだけだ。
つまり馬券圏内30頭中、29頭は「7番人気まで」で占有。特に活躍しているのは5〜7番人気。上位人気3頭で決まった18年以外はすべてこの「5〜7番人気馬」が1頭必ず絡んでいるのだ。馬券作戦としては、決めた軸馬からこのゾーンに流すのが正攻法。7番人気までの組み合わせ方がこのレースのキモになりそうだ。
3.枠順に有利不利なしは中山芝2200mの特徴?
中山芝2200m戦といえば、先週の
セントライト記念と同じ距離コース。
セントライト記念では「枠順による有利不利はさほどなし。それでもやや内枠優勢」と指摘したが、
オールカマーの枠順有利不利も大体同じような傾向となる。
まずは勝ち馬。なんと過去10年ですべての枠から1着馬が出ている。数ある重賞のなかでも極めてレアなケースといえる。しかし馬券圏内30頭をトータルで見ると、やや内枠勢が優勢。外枠になるほど馬券圏内が少なくなっている。迷ったら内枠ということだ。
なかでも1枠1番馬はこのレースでは活躍しており、過去10年で[1-4-0-5]と半分の年で連対している。今年も1枠1番の馬はチェックしておきたい。
4.関東馬が強いレース?
これも先週の
セントライト記念と同様に、
オールカマーもわりと関東馬が好走するレース。過去10年、すべての年で関東馬が上位3着以内に必ず絡んでいる。21年は上位3頭すべて関東馬で独占していた。馬券圏内30頭の内訳では関東馬18頭・関西馬12頭である。
5.再好走傾向は、強い? それとも弱い?
オールカマーの開催距離は中山の芝2200m。
いわゆる非根幹距離で、中途半端な特殊コース感はある。そのせいか能力ある馬でも取りこぼすこともあるし、人気薄でもコース得意な馬は一気浮上もあるというわけだ。
特に2007年から2009年までこのレースを3連覇した
マツリダゴッホは、完全にお得意のコースだった。しかも同馬は同じコース距離のGII・
AJCC、さらには
有馬記念も勝っているいわゆる中山巧者だ。
過去20年を見れば、ほかにも
ドリームジャーニー、
トウショウシロッコ、
ウインキートスなどが複数年に渡って
オールカマーでは複数回馬券圏内になっている。さらに同じコース距離の
セントライト記念、
AJCCを加えれば、中山芝2200m戦で複数回好走している馬はかなり多い。今年もこのコースで好走経験ある馬は外せないのかも…。