先週の3歳重賞、
神戸新聞杯は出走14頭中、7頭が「
キズナ」産駒ということで話題になっていたが、2歳世代でも
キズナ産駒が大活躍。
マジックサンズ(栗東・
須貝尚介厩舎)が新馬、
札幌2歳Sと連勝すると、
エリキング(栗東・
中内田充正厩舎)は新馬、
野路菊Sを連勝して続いた。
今年最初の京都開催で行われた2歳新馬は
ダノンフェアレディ(栗東・
橋口慎介厩舎)、
ショウナンザナドゥ(栗東・
松下武士厩舎)の
キズナ産駒ワンツーで幕開けしているし、牡馬牝馬問わず、この世代も
キズナ旋風が吹き荒れるのだろうか。
【9月28日(土) 中京ダート1800m】
◆
エジプシャンブルー(牡、父
American Pharoah、
母Interrupted、栗東・
寺島良厩舎)
母系にはダートで2勝を挙げている
ダブルジョーク(父
Practical Joke)がいる血統。現2歳の
American Pharoah産駒では小倉ダート1000mをレコード勝ちした、本馬と同じ馬主シルクレーシングの
アメリカンビキニがいる。
本馬は7月13日にノーザン
ファームしがらきから栗東へ入厩。ゲート試験合格後に一旦放牧に出されて、9月3日に栗東へ再入厩。本馬については「幼い部分はあるものの、走りに対しては前向きですし、キャンターになると集中して走ることができています」と
寺島良調教師。9月19日のCWでは6F82.7秒をマークしており、追うごとに時計を詰めている状況。鞍上は
松山弘平騎手が予定されている。
【9月28日(土) 中京芝2000m】
◆
ファーニスクリーク(牡、父
キタサンブラック、
母トータルヒート、栗東・
斉藤崇史厩舎)
半姉に芝で1勝、ダートで3勝を挙げている
サーマルソアリング(父
ドゥラメンテ)、半兄に新潟芝1800mの新馬戦を勝ち、東京スポーツ杯2歳S3着という重賞実績がある
ファーヴェント(
父ハーツクライ)がいる。
本馬は8月29日にゲート試験を合格し、そのまま栗東に在厩して調整。
斉藤崇史調教師が「素直な性格」と評するところが追い切りでの学習能力の高さに表れていて、追うごとに動きが良化。9月19日のCWでの3頭併せでは後ろから迫ってきた
オープンファイアにはあっさり追い抜かれてしまったものの、新馬にはきっちり先着。6F時計は遅かったものの、3F37.7秒、1F11.8秒は決して悪くない内容となっている。
◆
ロケベンドラ(牝、父
イスラボニータ、
母リベルタンゴ、栗東・
西園翔太厩舎)
全兄に未勝利を東京ダート1600mで勝ち、1勝クラスは札幌芝2000mで勝った
タンゴバイラリンがいて、母系には平地で1勝、障害で1勝している
オメガリッチマン(父
イスラボニータ)がいる血統。
本馬は9月12日の栗東坂路で4F52.2秒、2F24.9秒、1F12.2秒をマーク。そして、1週前追い切りとなる9月19日にはCWで6F82.3秒、3F36.7秒、1F11.4秒をマークして、追走した新馬に大きく先着する動きを見せた。相手が走らないというよりはこの馬が走りすぎているだけ。実戦での走りが楽しみだ。
【9月29日(日) 中京芝1400m】
◆
エイシンヤタガラス(牡、父
ディーマジェスティ、
母エイシンノーティス、栗東・
渡辺薫彦厩舎)
母系に芝1200mで6勝を挙げた
エイシンヘーベ(
父エイシンワシントン)や同じく芝1200mで5勝を挙げた
エーシンヒットマン(
父キングカメハメハ)がいる血統。
本馬は8月29日にゲート試験を合格。その後は栗東に在厩したまま調整を進め、9月4日の時点で6F81.9秒をマークして動きそうな片鱗を見せていた。9月19日のCWでは全体時計こそ遅かったものの、3頭併せで最先着して3F37.3秒、1F11.4秒をマーク。ス
プリント色の強い母系ではあるが、CWでこの動きならこのくらいの距離まではこなせそうな印象がある。
(取材・文:井内利彰)