栗東では春の
高松宮記念を制した
マッドクールが坂路で好時計をマーク。春秋ス
プリントG1制覇へ向け、盤石の態勢を整えた。
白みを増した芦毛のス
プリント王者が躍動した。春の
高松宮記念覇者
マッドクールはハロー(馬場整地)明けの坂路に登場。周りに馬がいる状況の中、坂井を背にスタートした。最初の1Fを14秒5で入ると、2F目は12秒8にペースアップ。馬なりのままダイナ
ミックなフォームで駆け上がり、12秒3→12秒3でフィニッシュした。全体4Fは51秒9の好時計。鞍上は「イメージとしては
高松宮記念ぐらいの、もう少し前半(2Fは15秒4→14秒0)をゆっくり入りたかった。それだけやる気があるということで動き自体は良かったです」と
ジャッジした。
見守った池添師も「馬がいる中でもしっかり我慢できていたし、楽に上がって余裕があった」と評価。1週前追いのCWコースではラスト2F11秒0→10秒9の強烈な伸びを見せており、春の香港遠征(
チェアマンズスプリントプライズ11着)以来となる実戦にも不安はない。
昨年の
スプリンターズSは
CBC賞9着からのローテで鼻差の2着。師は「夏場に弱い馬で、
CBC賞の時は夏負けの症状が出ていた」と振り返る。今夏は比較的、涼しい栗東近郊のノーザン
ファームしがらきで過ごした。早めに入厩し、プール調教も併用。「暑さ対策ということもあるし精神面で
リラックスさせることも考慮して」と説明した。
春の
高松宮記念で待望のG1制覇。坂井は「未勝利を勝った時から目標にしていたレース。思い描いた成長をしているし、立派なG1馬になってくれた」。8戦でコンビを組むパートナーについては「凄くおとなしくて、可愛い馬。日に日に白くなっていって、可愛いですね」と笑みを浮かべる。
G1の勲章を手にし、昨年2着だった舞台に戻って来た。坂井は「昨年で一番、悔しいレースでしたし、リベンジという思いが強い。春のチャンピオンとして春秋制覇をできるのはこの馬だけ。何とかいい結果を出したい」。ぞっこんのパートナーとともに再び、ス
プリント界の頂点を目指す。
《春秋ス
プリントG1連覇狙う》
マッドクールは
高松宮記念に続く、春秋ス
プリントG1連覇を狙う。同一年の
高松宮記念&
スプリンターズSを制した馬は96年
フラワーパーク、01年
トロットスター、09年
ローレルゲレイロ、13年
ロードカナロア、18年
ファインニードルと過去に5頭いる。
スポニチ