今週末も引き続き「中山・中京」の2場開催。そして秋のGIシリーズもスタートする。まずはGIスプリンターズステークス(中山・芝1200m)だ。

　今週も過去10年データを使って、馬券のヒントと狙いどころを探っていこう(スプリンターズS14年分は新潟競馬場芝1200m開催です)。

1.連軸は上位人気が正攻法？

　いつものように、まずは上位人気馬のチェックから。

　スプリンターズSでは過去10年、1番人気馬は4勝。成績は[4-0-2-4]。馬券圏外になっている4回中3回は2ケタ着順の大敗も喫している。2着が1度もないというのは気になるところだ。

　次いで2番人気馬はわずか1勝で、成績は[1-3-0-6]といまひとつ。3番人気馬は3勝で成績は[3-2-0-5]。どちらも3着がなく、連対するか馬券圏外かという成績傾向となっている。

　ちなみに1〜3番人気が1頭も馬券圏内に絡まなかったのは22年の1度だけ。逆に1〜3番人気だけで上位独占した年も1回(19年)だけである。以前からそうだが、連軸は上位3番人気までから選ぶのが正攻法だ。

　一方、4番人気馬は、なぜか過去10年で1度も馬券圏内なし。なぜか凡走パターンが続いている。さて今年はどうなるか。

2.やはり内枠有利？

　過去10年、1着馬の枠順としては、6枠以外すべての枠から出ている。

　勝利がいちばん多いのは4枠。しかも4枠8番が3回も勝利している。ちなみに馬番でいうと10回中9回は「偶数番」の勝利。これもこのレースの特徴といえるだろう。

　一方、馬券圏内30頭をデータにすると、「内枠有利」の傾向がくっきり。

　馬券圏内は1枠がいちばん多く7頭を占める。6〜8枠で馬券圏内になっている馬はわずか6頭しかおらず、1〜5枠に好走馬が集中していることがわかる。スプリンターズSはやはり内枠有利の傾向が強い。

3.1番人気撃沈の要因とは？

　このレースでは、近年毎年指摘している要素。それは、1番人気馬が勝つときはなぜか「馬番10番以内」ということである。過去10年で1番人気馬が勝ったのは4回。うち、1枠2番で1勝、4枠8番で2勝、5枠10番で1勝となっているのだ。

　22年はメイケイエールが7枠13番で不安ありと指摘したが、やはり14着に凡走。21年はダノンスマッシュが7枠14番で6着。16年はビッグアーサーが1枠だったが奇数の1番で12着。昨年はようやくナムラクレアが1枠1番ながら3着に食い込んだが、やはり勝ちきることはできなかった。さて今年は？

4.3頭目には9番人気以下の人気薄必須？

　項目1でも指摘したが、スプリンターズSでは、わりと「1〜3番人気馬が3着になることが少ない」レース。1〜3番人気までの上位人気勢が3着になっていたのは昨年と19年の2回だけだ。

　ほかは5番人気馬が2回、それ以外は9番人気以降の馬が3着になることが多い。3連系の馬券には9番人気以降を組み入れていくのが面白いはずだ。