JBC2歳優駿におけるここ3年の地元最先着馬、ナッジ、
ベルピット、
ブラックバトラーは、いずれも
サンライズカップで連対を果たし、本番へと向かっていた。極めて重要な前哨戦として、このレースの結果は
JBC2歳優駿に直結すると言ってもいい。また、ダート三冠につながる
雲取賞と
京浜盃の指定競走になっており、先々の大舞台へと続く重賞でもある。
予想のベースとなる参考レースは、8月22日に行われた
ブリーダーズゴールドジュニアカップ。3着と4着の差が6馬身離れたレースであり、上位3頭の地力が抜けていた。その結果はそっくりそのまま今回の予想に当てはめられるのだが、3着だった
ベラジオゼロは、ここではなく
鎌倉記念への遠征を予定している。つまるところ、1着馬
リコースパローと2着馬
ソルジャーフィルドとの間に逆転があるかどうかが、最大の焦点になる。
リコースパローが、先行してスピードの持続力で勝負するタイプである一方、
ソルジャーフィルドは、道中でタメを作って末脚の爆発力で勝負するタイプである。
ブリーダーズゴールドジュニアカップは、逃げてペースを握った前者の良さがフルに生きたレースだった。後者は2コーナーから早めにポジションを上げたのだが、ペースと照らし合わせると、結果的にここでの負荷は決して小さくなかった。それでいて0秒3差の着差なら、逆転は十分に可能と判断できる。100mの距離延長も、後者に追い風となるのではないだろうか。
あとは、上位2頭に迫る、あるいは割って入る可能性がある馬がいるかどうかである。もちろん、昨年の勝ち馬
パッションクライのように、重賞初挑戦で一気に頭角を現す馬もいるかもしれないが、各馬のタイム水準の比較から、今年はそこまでの存在は見つけづらい。あくまで中距離の実績ということを重視すれば、
田中淳司厩舎の3頭、
ナンパセン、
エイシンキャプテン、
フィエレッツァが順当に上位圏内の候補ということになろう。初距離のハンデをクリアできれば、
カセノタイガーも大きな差はない。
(文:競馬ブック・板垣祐介)