宝塚記念でGI初制覇を果たした
ブローザホーン(牡5、栗東・
吉岡辰弥厩舎)が。
京都大賞典(3歳上・GII・芝2400m)で重賞連勝を狙う。
ブローザホーンは父
エピファネイア、
母オートクレール、母の
父デュランダルの血統。母は
JRAで4勝。1200mで2勝、1600mで2勝の短距離馬だったが、本馬は父の影響が強く出たようで、中長距離向きとなった。また、叔父の
デザートスネークはダートでオープンまで出世している。
ここまで21戦7勝。勝ち上がりに9戦を要し、初勝利は3歳の6月だったが、そこから着実に力をつけてきた。昨年の
札幌日経オープンを6馬身差で圧勝。続く
京都大賞典は心房細動で競走中止となったものの、仕切り直しの
日経新春杯で重賞初制覇を果たした。その後、所属していた中野栄治厩舎が定年解散となったため、
吉岡辰弥厩舎に転厩。
阪神大賞典は3着、
天皇賞(春)は2着と
テーオーロイヤルに連敗を喫したが、前走の
宝塚記念でGIタイトルを手にした。今まさに充実期。今秋の古馬中距離戦線を引っ張る存在であることは間違いない。
これまで幾多の名馬が秋初戦に選んできた伝統のGII戦だが、意外にも同年の
宝塚記念勝ち馬の制覇は少ない。
グレード制が導入された84年以降に限ると、93年の
メジロマックイーン、00年の
テイエムオペラオー、15年の
ラブリーデイの3頭のみ。そして参戦自体も
ラブリーデイ以来で9年ぶりとなる。果たして
ブローザホーンは偉大な先輩3頭に続けるか。メンバー中唯一のGI馬として、初の59kgも克服し、意地を示したい一戦となる。