「
レディスプレリュード・Jpn2」(1日、大井)
久々の美酒だ-。1番人気の
グランブリッジがゴール前でひと伸び。1年7カ月ぶりの白星は重賞5勝目となり、「第14回JBCレディスクラシック・Jpn1」(11月4日・佐賀)への優先出走権を獲得した。先に抜け出した2番人気の
アイコンテーラーが頭差かわされて2着。昨年の覇者で3番人気の
アーテルアストレアは3着に敗れ、連覇はならなかった。
長く、長く勝利を欲してきた執念が、この日は少しだけ勝った。
ヴィブラフォンの逃げを直線入り口で番手の
アイコンテーラーがかわして先頭。その3、4馬身後方、
グランブリッジの馬上で川田の両手が激しく動く。直線は右ステッキを入れてパートナーを鼓舞。残り100メートルを切って逃げ込み態勢に入った
アイコンに一完歩ごと迫ると、最後の最後にグイッとひと伸び。頭差かわしたところが久々のVゴールとなった。
昨年3月の
エンプレス杯以来の白星。その間に8戦して2着が5回。前走の
帝王賞でも牡馬の一線級に混じって4着と実力はトップクラスだ。その間に騎乗して2着4回の川田は「長らく勝ち切れなかった。やっと勝ててうれしいですね。常に精いっぱいの走りをしてくれるけど、勝つという結果だけ結びつかなかった。競馬の難しさ。何より久しぶりに勝ち切るんだという、強い気持ちでつかまえ切ってくれた」と一気に喜びを爆発させた。
これで重賞14勝目の新谷師は、そのうち8勝が交流重賞で挙げている。師は「ファンの皆さんにも応援してもらいながらずっと負けてきたので、きょうは勝ち切ってくれてうれしいですね」と目を細めた。
次はJBCレディスクラシック(1860メートル)が有力。22、23年といずれも2着。この日は昨秋4馬身離された
アイコンテーラーに一矢報いたが、「大きなタイトルを持って牧場に帰したいですね。距離は長い方がいいので、オーナーとの相談になりますが、クラシック(2000メートル)も視野に」と選択肢を広げた。これで曇り空が晴れた。あとは悲願の
ビッグタイトルへ突き進むだけだ。
提供:デイリースポーツ