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ダート種牡馬界で存在感際立つマジェスティックウォリアー

スポニチ
  • 2024年10月03日(木) 10時30分
 日々トレセンや競馬場で取材を続ける記者がテーマを考え、自由に書く東西リレーコラム「書く書くしかじか」。今週は大阪本社の田井秀一(31)が担当。今、最も熱い種牡馬マジェスティックウォリアー(牡19)を訪ね、けい養先のイーストスタッド(北海道浦河町)へ向かった。

 3歳3冠が新設されるなどしたダートグレード改革元年、マジェスティックウォリアーの存在感が際立っている。09年に米国で種牡馬入りし、16年からイーストスタッドで供用が開始。大種牡馬エーピーインディの直子で導入当初から馬産地では人気を博してきた。

 今年上半期、ライトウォーリア(川崎記念)、ラムジェット(東京ダービー)が立て続けにJpn1を制し、ニーズがさらに沸騰。同スタッドを運営するジャパンレースホースエージェンシーの秋武佳孝さんは「秋に翌年の種付け料を発表するので、例年は秋にならないと種付けの話はされないのですが、今年初めてシーズン中に(翌年の種付けの予約の)話が来ました。マジェスティックウォリアー以外にも今までこんなことはなかったのでびっくりしています」と類を見ない熱気の高まりを伝える。

 「筋肉量が豊富で力強い馬体」をしているが、「少しゆったりしている」のが特徴的。気性は温厚で「一般的に種馬は我が強くて扱いにくいイメージかもしれませんが、この馬は手がかからないです。放牧地でものんびりしてることが多い」とのこと。種付けも「自身の欲求より牝馬の感情を探るタイプ」の“優男”だ。

 産駒はスタミナが問われる中距離の消耗戦に強く、JRAでの勝利は7割近くが外枠(5〜8枠)と馬券的にも狙いやすい!?ありがたい種牡馬。主戦の三浦が「乗っていていつも鳥肌が立つ」と絶賛する傑物ラムジェットを出し、NARリーディングサイヤーランキング(収得賞金)でも堂々の2位につけている。まさに脂が乗っている現状に、秋武氏は「もともと種馬としてのポテンシャルを期待していた馬ですし、(ブレークに)驚きはないです」と納得の表情を浮かべていた。

 2日に行われたダート3冠最終戦ジャパンダートクラシックの全出走馬の父馬が異なるように、ダート種牡馬界はまさしく群雄割拠の戦国時代。まだ“推し”が決まっていない方には、馬産地でますます支持を拡大しているマジェスティックウォリアーを勧奨します。

 ◇田井 秀一(たい・しゅういち)1993年(平5)1月2日生まれ、大阪府出身の31歳。阪大卒。道営で調教厩務員を務めた経験を持つ。netkeiba「好調馬体チョイス」連載中。

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