優勝馬には
天皇賞(秋)への優先出走権が与えられるレースだが、近年ではここを
ステップに
マイルCSへと駒を進める馬が多く18年
ステルヴィオ、19年
インディチャンプが1着となっているほか22年
ダノンザキッド、21年
シュネルマイスターが2着となっている。東京競馬場の開幕週に行われる広いワンターンコース。過去10年で上がり3ハロンの最速馬は[5-3-1-4]。別定重量のGII戦だけあって「格」は必要だが、スピードと、その持続力が求められるコースだ。
◎
ホウオウビスケッツは
函館記念優勝馬。3歳春の
スプリングSでは
ベラジオオペラから0.2秒差2着と健闘している。
皐月賞は超が付くハイペースに巻き込まれる形になったが
日本ダービーは0.2秒差6着。今年に入ってからは
東京新聞杯、
東風Sで3着を続けたあと
巴賞、そして
函館記念を楽勝した。優れた心肺機能に支えられた先行力が武器。洋芝実績をそのまま高速馬場に置き換えられるかどうかは疑問だが、むしろ高速馬場向きの印象もあり、好レースを期待したい。
〇
エルトンバローズは昨年の優勝馬。
ソングライン、
シュネルマイスターを抑えてのものだけに価値が高く、3歳夏の
ラジオNIKKEI賞では
シルトホルン、
レーベンスティール以下に快勝している。香港からの帰国初戦だった
安田記念は参考外としたいが、59kgを背負った前走の
中京記念は前半1000m57.5秒のハイペースで飛ばす2頭を離れた位置から追走して4角先頭。最後は上位馬の決め手に屈する形となったが、悪い内容ではなかった。
▲
マテンロウスカイは
中山記念優勝馬。全5勝を右回りコースで記録しているが、東京コースは[0-1-1-1]。昨春のメイSでは1800m1分44秒台で走ってクビ差2着。今春の
東京新聞杯では3着
ホウオウビスケッツとは0.1秒差5着。このときの4着馬
アスクコンナモンダは先週の
ポートアイランドSを快勝している。先行力があって、速い時計の決着にも強い。まったく力を発揮できなかったドバイ遠征を度外視して、注目したい
△
ヨーホーレイクは
鳴尾記念優勝馬で
ホープフルS3着、
きさらぎ賞2着。2度に及ぶ長い休養から復帰以降も
ディープインパクト産駒らしい強烈な末脚を武器に堅実な競馬を続け、5着だった
皐月賞、7着だった
日本ダービーを除けば[4-1-3-0]。極端に速い時計の決着になった場合は未知数だが、注目したい。
大阪杯2着△
ローシャムパークと、
スプリングS優勝△
シックスペンスと
ラジオNIKKEI賞に勝って挑む△
オフトレイルを抑えたい。