まだ暑くなることもあるものの、若干秋めいてきた感じもする今週…。競馬は開催場所がガラッと変わり「東京・京都・新潟」の3場開催となる。

　重賞は3つ。まず土曜日に2歳GIII・サウジアラビアロイヤルカップ(東京・芝1600m)。そして日曜日にGII・毎日王冠(東京・芝1800m)とGII・京都大賞典(京都・芝2400m)が行われる。

　毎週、過去10年データを使って馬券のヒントを探るこのコーナー。今週はGII・毎日王冠をピックアップ。馬券のヒントと狙いどころを探っていく。

1.過去7年の馬券圏内はすべて6番人気以内？

　いつものように、まずは上位人気馬のチェックから。

　毎日王冠では過去10年、1番人気馬は7勝という圧倒的成績。重賞のなかでもかなり高い数字だ。成績は[7-1-0-2]。昨年はソングラインが2着だったが、それまでは5連勝していた。ちなみにその6年連続連対の6頭はすべて「関東馬」だ。

　7勝のうち「3歳馬」が3勝。「牝馬」が2勝。一昨年のサリオスは5歳牡馬だったが3歳時に一度勝っている再好走タイプだった。昨年2番人気で3着だったシュネルマイスターもサリオスと同じ「3歳時に毎日王冠を勝っている5歳馬」「関東馬」などの共通点はあった。

　一方、2番人気馬成績は[0-2-1-7]とかなり分が悪い。3番人気馬は[1-3-1-5]でまずまず。ちなみに近7年は、馬券圏内はすべて6番人気以内の組み合わせだった。荒れないというわけではないが、全体的に堅く収まりやすいレース傾向にある。

2.荒れるには頭数立てがキーになる？

　10頭ちょっとという少頭数になることも多いレース。

　過去10年でもいちばん少なかったのが、10頭立て(19年・22年)。どちらも4番人気以内の馬たちで馬券は決着した。これ以外の7年が頭数11〜13頭立て。いちばん多かったのが15頭立て(14年)なのだが、この時は8番人気・11番人気・5番人気での大荒れとなっている。

　この項目を指摘した昨年は12頭立てで「堅い」と予想してその通りに。一転して今年はやや多めの14頭立て予定。荒れ決着がわずかに期待できるのか…。

3.枠は外有利？

　過去10年の勝馬は、1・2・3・5枠からが1勝ずつ。6〜8枠が各2勝ずつ。4枠がゼロという結果。勝馬に関しては「外枠やや有利」といえる。

　しかしこれを3着までの馬券圏内30頭にするとほぼフラットに…。そしてどちらかというと「中枠有利」という感じになる。ただ今年は14頭立てになるだけにデータ一変もありえると考えておきたい。

4.ローテーションはどこからが良い？

　19年から21年までは3年連続で3歳馬が優勝。一昨年は3歳勢の出走がなかったが、やはり昨年は3歳のエルトンバローズが優勝した。

　3連勝のときの3頭の共通点は、前走が日本ダービーか安田記念からの「前走GI」。そして「毎日王冠1番人気」だった。ほかには18年に2着になっているステルヴィオは1番人気ではなかったが、前走日本ダービー(8着)からだった。

　昨年エルトンバローズは前走GIIIラジオNIKKEI賞1着からのローテで1着。このパターンも加わったと認識しておきたい。今年は前走日本ダービーの3歳馬が2頭。仮にシックスペンスが1番人気になるようだとパターンに当てはまる。さらに、昨年のエルトンバローズと同じ前走ラジオNIKKEI賞1着馬オフトレイルもいる。ちょっと気にしておきたい。

　全体的に見れば、「前走・安田記念3着以内」が近6年で3勝、2・3着にも5頭と成績抜群に良い。さらに「前走・エプソムC1着馬」は2勝、2着1回という好成績だ。

　しかし今年は3歳勢や、昨年勝ち馬エルトンバローズはいるものの、安田記念上位3頭勢、前走エプソムC1着馬がすべて不在…。さて結果はいかに。