「139回目の正直」なるか。
秋華賞(3歳牝・GI・芝2000m)の
ボンドガール(牝3、美浦・
手塚貴久厩舎)で、
ダイワメジャー産駒が1900m以上の平地重賞初制覇を狙う。
ダイワメジャーは現役時代に04年の
皐月賞でGI初制覇。3歳秋から喘鳴症で休養を強いられたが復活を果たし、06年に
天皇賞(秋)と
マイルCS、07年に
安田記念と
マイルCSを制するなど、GI・5勝を含む重賞8勝を挙げた。種牡馬としても大成功し、ここまで
JRA重賞を54勝。しかし、平地の49勝は全て1800m以下。1900m以上に限ると138戦して7回ある2着が最高着順となっている。地方では
ノーヴァレンダが22年の
ダイオライト記念(ダ2400m)、海外ではダブルメジャー(
Double Major)が23年の仏G1・ロワイヤル
オーク賞(芝3100m)などを制しているので、少々意外な事実かもしれない。
秋華賞には
ボンドガールが参戦する。
父ダイワメジャー、
母コーステッド、母の父
Tizwayの血統。母は16年のBCジュヴェ
ナイルフィリーズターフの2着馬。半兄の
ダノンベルーガは22年の
共同通信杯の覇者で、昨年の
ドバイターフで2着に健闘するなど、古馬中距離戦線で活躍中。22年のセレクトセール1歳では2億1000万円(税抜、以下同)の高値で取引された。
ここまで6戦1勝。重賞では5戦して昨年の
サウジアラビアRC、今年のニュージーランドT、
クイーンSが2着、そして前走の
紫苑Sが3着だった。唯一、3走前の
NHKマイルCではブービーの17着に大敗しているが、直線で致命的な不利があったので参考外。勝ち味に遅いのは確かだが、実に安定感がある。
ダイワメジャー産駒は芝2000m以上の平地GIに延べ33頭が出走して、19年の
秋華賞の
シゲルピンクダイヤの3着が最高着順。
ボンドガールが血統の限界を超えて、23歳の父に「初制覇」を届けることを願いたい。