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【菊花賞】令和のグリーングラスとなれ 青森産馬のハヤテノフクノスケが意欲の参戦だ

  • 2024年10月17日(木) 07時30分
 JRAの現役に18頭しかいない青森産馬のハヤテノフクノスケ(牡3、栗東・中村直也厩舎)が、菊花賞(3歳牡牝・GI・芝3000m)でGI初挑戦を果たす。

 ハヤテノフクノスケは父ウインバリアシオン母サクラインスパイア、母の父シンボリクリスエスの血統。生産者は青森県のワールドファーム。5代母は名繁殖牝馬のスワンズウッドグローヴなので、古くは88年の日本ダービー覇者のサクラチヨノオーや同年の朝日杯3歳Sを制したサクラホクトオー、近年の活躍馬でいえばサクラトゥジュールラッキードリームと同じ牝系の出身となる。

 ここまで8戦2勝。昨年11月の新馬(京都芝2000m)はミスタージーティーの末脚に屈して2着だったが、続く未勝利(京都芝2000m)を5馬身差で圧勝。その後は3連敗を喫したが、3走前の1勝クラス(札幌芝2000m)で待望の2勝目を手にした。昇級後も4着、2着と手堅くまとめているので、着実に力をつけていることは間違いない。

 青森産馬の菊花賞といえば、76年のグリーングラスが思い出される。皐月賞馬のトウショウボーイが単勝2.3倍の1番人気。日本ダービー馬のクライムカイザーが5.6倍で2番人気。テンポイントが13.4倍で3番人気。条件クラスを勝ったばかりで、滑り込みでゲートインが叶ったグリーングラスは71.1倍の12番人気に過ぎなかった。

 しかし競馬はやってみるまで分からない。トウショウボーイテンポイントは好スタートを決めて先行策。この2頭を見るように、グリーングラスは内で脚をためた。2周目の3角からの坂の下りでトウショウボーイテンポイントが外から前に出て、そのまま直線へ。多くのファンが2頭のマッチレースになると思った瞬間、最内から脚を伸ばしたのがグリーングラスだった。道悪を苦にせずに抜け出すと、外で食い下がるテンポイントを2馬身半抑えて先頭でゴール。当時29歳の安田富男騎手の好騎乗も光る一戦だった。

 あれから48年、青森産馬の活躍はめっきり減った。JRAのGI制覇は01年の阪神JFのタムロチェリーが最後。地方ではキョウエイギアサルサディオーネなどがビッグレースを制しているが、中央では北海道組に圧倒されている。ここで「期待の星」ハヤテノフクノスケが大金星を手にすることができるか。一気の相手強化となるので楽ではないが、果敢なチャレンジに是非ともエールを送りたい。

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