◆第29回
秋華賞・G1(10月13日、京都・芝2000メートル)
親子の絆でラスト1冠へ―。第29回
秋華賞・G1(13日、京都)を狙う
クリスマスパレードは
紫苑Sをコースレコードで勝っての挑戦。栗東滞在の今回、担当の安瀬(あんせ)一浩助手(49)を、かつて
メジロドーベルを手がけた父の良一さん(76)が臨時厩務員としてサポートする。
親子の夢を乗せ、牝馬3冠最終戦を射止める。
紫苑Sを制した関東馬の
クリスマスパレードは3日に栗東入りして調整中。これまでは初めての場所だと戸惑うこともあったが、大きな問題なく滞在している。安瀬一浩助手は「初めての長距離輸送でしたが、イライラせず落ち着いています」と安どの表情を浮かべた。
前走は2番手追走から直線入り口で抜け出し、そのまま押し切る正攻法。後方から追い上げた
ミアネーロを首差振り切った。さらに、今年の
皐月賞で
ジャスティンミラノがマークしたコースレコードを0秒5も更新。同助手は「特に大きなダメージがあるとは思いません。精神面も少しずつ良くなっています」とうなずく。
今回の栗東滞在には、頼れる存在がいる。一浩助手の父・良一さんだ。かつて美浦・大久保洋吉厩舎(15年春に定年解散)に所属し、97年の
秋華賞を含めてG1・5勝の
メジロドーベルを担当した腕利きが、臨時厩務員として帯同。67歳で退職した後、馬には一切触れてこなかったが、レース翌日までの“12日間限定”で現場復帰した。一浩助手は「ベテランなので色々聞きながら」と父を信頼。良一さんは「息子に頼まれたからね。やっぱり馬は楽しいですよ。毎日張り合いがある」とほほ笑む。
良一さんは
クリスマスパレードを「
メジロドーベルは男馬みたいだったけど(
クリスマスパレードは)女の子らしくて、いい馬。足跡を見ても、トモ(後肢)の突っ込みが強いね」と頼もしく思う。
フローラSは10キロ減、
関東オークスはダートと、過去の2敗は敗因が明確。素質はこのメンバーでも見劣らず、秋空のもとで輝く。(水納 愛美)
スポーツ報知