5月16日に行われた
フロイラインス
プリント、6月18日に行われた
フロイラインカップ、そして今回の
グランシャリオクイーンズと、今シーズンのホッカイドウ競馬は3つの牝馬重賞が新設、あるいは復刻された。前2つは3歳限定戦だが、既存の
ヒダカソウカップ、
ノースクイーンカップ、
ブリーダーズゴールドカップと連結し、やや淡白だった牝馬重賞路線はこれまでよりずっと充実したものになった。シーズン終盤に設置されたこの
グランシャリオクイーンズは、地元馬同士による、今年の女王決定戦という位置づけになる。
予想をするうえでは、これまでの牝馬重賞での対戦成績を重視するのが賢明だろう。とすれば、まずは
サンオークレアが中心になる。
ヒダカソウカップの勝ち馬であり、
ノースクイーンカップは大井所属
ラブラブパイロの奇襲作戦に屈してしまったが、他の地元馬たちには先んじた2着である。もちろん、
ブリーダーズゴールドカップ4着も評価の対象だ。今回は、1700mという舞台設定なども含め、減点材料がほぼ無いに等しい。
逆転候補を探るなら、なにかしら強調できる加点材料が欲しいところだ。例えば、
フロイラインカップ勝利の実績がある3歳馬
ポルラノーチェ。
ノースクイーンカップでは
サンオークレアと0秒2差であり、今回は当時より斤量差が1kg大きくなる。また、集中力に課題が見え始めたここ2戦を踏まえて馬装を工夫するとのことで、その効果にも期待できそうだ。
上昇度という点に着目すれば、
スギノプリンセスも狙いは立つ。実績的には
サンオークレアとほぼ同格であり、復調途上の感があったここ3戦より、パフォーマンスを上げる可能性は十分にある。確たる逃げ馬不在のメンバー構成に目を向ければ、
ウワサノシブコの先行力を買う手もあるだろう。間隔を空けて立て直された
レスペディーザを含め、
サンオークレアとの組み合わせ次第では、配当的な妙味も見込めそうである。
(文:競馬ブック・板垣祐介)