菊の主役は東のレジェンドだ。
横山典弘騎手が
ダノンデサイル(牡3、栗東・
安田翔伍厩舎)で
菊花賞(3歳牡牝・GI・芝3000m)の26年ぶり2勝目を狙う。
横山典騎手はこれまで
菊花賞に19回騎乗している。初参戦だった90年は1番人気の
メジロライアンで悔しい3着。6回目の挑戦となった98年に
セイウンスカイで初制覇を果たした。レースを振り返ると、前半、中盤、後半の1000mはそれぞれ59秒6、64秒3、59秒3。ハイペースの大逃げと見せかけて道中でうまく息を入れる、鮮やかな逃げ切りだった。しかし、その後は03年の
リンカーン、04年の
ホオキパウェーブ、05年の
アドマイヤジャパン、06年の
ドリームパスポートで4年続けて2着になるなどあったが、2勝目に手が届いていない。
今年のパートナーは
ダノンデサイルだ。デビューからの全5戦に騎乗。前々走の
京成杯で重賞初制覇。
皐月賞はスタート直前に右前肢跛行で競走除外となったが、この判断が吉と出る。続く
日本ダービーでは好位のインから抜け出し、2着の
ジャスティンミラノに2馬身差の完勝。9番人気の低評価を覆し、世代の頂点に立った。今回は5カ月ぶりの実戦となるが、直行は予定通りなので心配ないだろう。
勝てば自身が
日本ダービーで記録した56歳3カ月4日のGI最年長勝利記録を更新することとなる。東のレジェンドの華麗な手綱捌きを、是非とも目に焼き付けてほしい。