藤田菜七子騎手の通信機器不正使用問題および、その後に同騎手から提出された騎手免許取消届けについて、
JRAは10月11日、東京都港区の本部で会見を開き経緯を説明。藤田騎手から以前に虚偽の申告があったことを改めて説明した。
昨年5月、当時3年目までの若手騎手6人の通信機器(スマートフォン)不正使用が発覚した際、当該週に休養中などを除くほぼすべてのジョッキーに
JRAが通信機器の使用について聞き取り調査を実施。その中で藤田騎手は調整ルームにスマートフォンを持ち込み、twitter(現X)、YouTubeの閲覧をしたと答えた。当時の規則では通信機器の持ち込み自体は禁止ではなく、外部との通信ではなかったことで
JRAは口頭で厳重注意としていた。
しかし、10月9日に文春オンライン上で藤田騎手の調整ルーム内での外部との不正通信疑惑が報道。
JRAが当日17時頃に聞き取り調査を行ったところ、本人が23年4月まで複数回に渡り外部と通信をしたことを認めた。
これを受け
JRAは、以前の申告に虚偽があったことおよび、外部との通信の事実を重大な非行ととらえ、藤田元騎手を騎乗停止処分および裁定委員会に当事案の送付を決定。その通告の場で同騎手から一身上の都合により引退したいとの申し出があり、その後正式に騎手免許取消願いが提出された。
藤田騎手の所属先である
根本康広調教師が、11日午前「既に1度処分(厳重注意)を受けているのに、2回処分を受けるのはおかしい」と話していることについて、
JRAの松窪隆一審判部長は「今回の処分は、虚偽の申告および他者との通信という新たに発覚した事実についての処分であり、1度目とは違う」との見解を示した。
スポーツ報知