開業6年目の
加藤士津八調教師が、
菊花賞(3歳牡牝・GI・芝3000m)の
コスモキュランダ(牡3)でGI初制覇を狙う。
加藤士津八調教師は
加藤和宏調教師の長男。03年に
国枝栄厩舎から騎手としてデビュー。1年目は7勝を挙げたものの、徐々に騎乗数、勝利数ともに減少。
JRA通算20勝の成績を残し、11年限りで現役を引退した。その後は父の厩舎の調教助手として、
ハナズゴールの豪州遠征などに帯同して経験を積み、17年に調教師試験に合格。19年3月に開業している。ここまで
JRA通算97勝。今年は既にキャリアハイに並ぶ19勝。とりわけ現3歳世代の活躍は目覚ましく、
コラソンビート、
コスモキュランダ、
クリスマスパレードと3頭の重賞勝ち馬を送り出している。
菊花賞には
コスモキュランダで挑む。今年の
弥生賞の覇者で、これが
アルアイン産駒の初重賞制覇となった。その後も
皐月賞が
ジャスティンミラノからクビ差の2着、
日本ダービーが出遅れから巻き返して0秒8差の6着と、世代
トップレベルの力を示してきた。休み明けの
セントライト記念は1番人気で2着だったが、外を回して勝ちにいく競馬をしてのもの。勝った
アーバンシックとの1馬身3/4差は、立ち回り一つで逆転できるだろう。
加藤士津八調教師はここまで
JRA重賞を3勝しているが、GIは5戦して昨年の阪神JFの
コラソンビートが3着、今年の
皐月賞の
コスモキュランダが2着と善戦止まり。ここで待望の初制覇を果たし、30代のGIトレーナーとなることを期待したい。