京都競馬場で10月20日(日)に行われる
菊花賞(3歳牡牝・GI・芝3000m)。クラシック最終戦を飾る一戦で、“もっとも強い馬が勝つ”と称されるように、二度の坂越えに加え、長丁場を耐え抜く精神力とスタミナが問われる。本稿では同レースの開催にあたり、歴代勝ち時計をランキング形式で紹介する。
■1位 3分1秒0 2014年
トーホウジャッカル デビューは年明け5月の3歳未勝利戦と遅かった。同年7月に初白星を挙げ、続く500万下も快勝したが、9月の1000万下特別では2着敗戦。だが、
神戸新聞杯で3着となり、ぎりぎりで
菊花賞に望みをつなげた。レースでは同厩の
サングラスが刻むミドルラップを5番手付近から運び、4コーナー手前からじわじわ進出。直線は
サウンズオブアースとの叩きあいに発展したがこれを制し、芝3000mの日本レコードでGI勝ち。デビューから149日での
菊花賞制覇は、史上最速記録だった。
■2位 3分2秒7 2006年
ソングオブウインド デビューから初勝利まではダートを使われ、その後は芝中距離で経験を積む。
ラジオNIKKEI賞2着、
神戸新聞杯3着と重賞でも見せ場を作ったが、二冠馬
メイショウサムソンが人気を集めた
菊花賞では8番人気で単勝44.2倍と伏兵の一角だった。道中は16番手を追走し、末脚勝負にかける作戦。直線で
アドマイヤメインが大きく抜け出し、勝負あったかと思われたが、
ドリームパスポートと併せ馬の形で強襲。最後は
ドリームパスポートさえクビ差で振り切り、上がり最速33秒5の豪脚武器に
ビッグタイトルを手にした。
■3位 3分2秒8 2011年
オルフェーヴル 東日本大震災の影響で東京開催となった
皐月賞を制し、続く
日本ダービーを連勝。秋初戦の
神戸新聞杯も快勝したこともあり、
菊花賞では単勝1.4倍の圧倒的な1番人気に支持された。前半は引っかかって、かなり行きたがる素振りも見せたが、池添騎手が何とかなだめつつ追走。勝負どころ坂の下りからじわじわ進出すると、残り約300mで早くも先頭に立つ圧巻の走り。最後は流す余裕さえあり、中継カメラもただ一頭
オルフェーヴルを捉えるほどだった。2馬身半差の快勝で、三冠制覇を決めている。
今年の
菊花賞では
ダノンデサイルが二冠制覇に挑むが、
セントライト記念を勝った
アーバンシック、
神戸新聞杯覇者
メイショウタバルのほか、夏の上がり馬たちも虎視眈々。勝負付けが済んでいない印象のメンバーだけに予想は難解だろう。世代の最強ステイヤーに輝くのはどの馬か。発走予定日時は20日(日)の15時40分だ。