「
マイルグランプリ」(16日、大井)
役者が違った。好位から進んだ1番人気の
スマイルウィが史上3頭目の連覇で重賞8勝目。「第62回
ゴールドカップ・S1」(12月24日・浦和)への優先出走権をゲットした。2着には僚馬で、7連勝中だった3番人気の
ムエックスが伸びて
張田京厩舎のワンツーフィニッシュ。先に動いた5番人気の
アランバローズが3着に粘った。
58キロを背負った大外枠でも、悲願の交流重賞Vで勢いに乗る
スマイルウィには関係なかった。
トップスピードで飛び出すと好位3番手をキープ。向正面過ぎで2番手から
アランバローズが先頭に立ち一気に差を広げた。4角を回って7、8馬身差はあったが、決して慌てなかった。矢野貴は「想定内。この馬のリズムで走れば差せると思った」と冷静そのもの。
言葉通りにラスト100メートル過ぎで粘るアランを並ぶ間もなくかわすと、7連勝中の僚馬
ムエックスの猛追も難なく退けた。「スタートが速いし、かえって内を見られる外枠で良かった。まだまだ僕の知らない
スマイルウィがいると思うし、活躍して欲しいですね」とパートナーをたたえた。
3走前の
かきつばた記念(Jpn3)3着後に体調を崩したが、一から立て直した。まだ本調子でなかった前走の
オーバルスプリント(Jpn3)で悲願の交流重賞V。
コンサートボーイ(1996、97年)、
セイスコーピオン(2016、17年)に続くレース連覇に
張田京師は「馬に感謝しかない。
バローズに逃げ切られるかと思ったけど、底力だね」と目を細めた。次は3連覇の懸かるゴールドCへ。「前回よりだいぶ上がってきたけど、まだまだ良くなる雰囲気」と笑いが止まらなかった。
提供:デイリースポーツ