「
菊花賞・G1」(20日、京都)
ピカピカに輝く栗毛の馬体が本格化を告げている。金曜朝の
アーバンシックは、美浦坂路を4F66秒2-16秒1で駆け上がった。動きを見届けた武井師は「走りの左右差もないし、硬さもない。手前もちょうどいい感じで変えていた。万全の状態で行けます」と確かな手応えを口にした。
春までは幼い面が目立っていたが、夏を越して大人の階段を上った。鞍上の意のままに立ち回った
セントライト記念のVは、まさに精神面の成長の表れだろう。指揮官は「坂路下で準備運動する時も、以前だったら周りを気にして立ち上がっていた。今回はそういうそぶりがない。はみ出すことがなく、かといって元気がないわけじゃない。ちょうどいい感じ」と目を細める。
枠順は外めの【7】枠(13)番に決定。「クリストフ(ルメール)は内がいいと言っていたけど、しょうがない。どうせうまく乗ってくれるし、大丈夫でしょう」と、昨年も大外枠の
ドゥレッツァを神騎乗でVに導いた名手に絶大な信頼を寄せている。「馬が大人になったといっても、一頭だけの状況だとさすがに自信がない。もし勝っても、ウイニングランはしないように言っておかないと(笑)」と冗談めかすトレーナーだが、Vをイメージできるほど雰囲気がいいのは確かだろう。2週連続の
ビッグタイトル&レース連覇を狙う鞍上に、厩舎初のJRA・G1制覇を託す。
提供:デイリースポーツ