◆第27回富士S・G2(10月19日、東京競馬場・芝1600メートル、良)
第27回富士S・G2が19日、東京競馬場の芝1600メートルで行われ、単勝4番人気の
ジュンブロッサム(戸崎)が重賞初制覇を飾った。上がり3ハロン33秒1の豪脚を発揮。優先出走権を獲得した
マイルCS・G1(11月17日、京都)での期待が高まる勝ちっぷりだった。
マイルG1の常連を堂々とねじ伏せ、秋の
ビッグタイトル取りへ名乗りを上げた。
残り100メートル。トップスピードに乗った
ジュンブロッサムは、内をさばいて抜け出した
ソウルラッシュに外から襲いかかる。四肢をフル回転させて勢い十分にかわし去ると、ゴール前では流す余裕も見せて1馬身差で初の重賞タイトルを手にした。戸崎は「すごい最後の脚はいいものを持っているので、そこは信じてしっかりと伸びてくれた」と、2戦連続の騎乗でパートナーの武器を最大限に引き出した。
同じ轍(てつ)は踏まなかった。前走の
関屋記念はゲートで遅れ、後方3番手から苦しい競馬を強いられた。それでもラスト3ハロンは最速タイの32秒5。3着に敗れたものの強烈な伸び脚は歴戦の古馬との重賞初対戦でも十分に戦える手応えをつかんでいた。「うまく出てくれたのでイメージ以上のところで進められました」と鞍上が振り返れば、友道調教師も「調教を見ていても前回よりも具合がいいことが分かった」とさらなる上昇を感じ取っていた。
きょう行われる
菊花賞に2頭出しで挑むトレーナーは、弾みをつける勝利となった。マイル界の新星誕生とも言える鮮烈なパフォーマンスを見せた5歳馬。次戦は優先出走権をゲットした
マイルCSに向かう予定で、戸崎も「楽しみかなと思います」と期待を隠さない
ワールドエース産駒は一気の頂点取りを見据える。(石行 佑介)
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ジュンブロッサム 父
ワールドエース、
母エンプレスティアラ(
父クロフネ)。栗東・
友道康夫厩舎所属の牡5歳。北海道安平町・ノーザン
ファームの生産。通算成績は19戦5勝。総獲得賞金は1億7803万8000円。重賞初勝利。馬主は河合純二氏。
スポーツ報知