1着賞金約5億円の昨年の
ゴールデンイーグルを制して世界に名を轟かせた
オオバンブルマイだが、デビュー当初から注目を集めていたわけではなかった。だが、無傷の2連勝で重賞初制覇を果たすと一躍世代の注目馬に。そんな飛躍を遂げた22年の
京王杯2歳Sを振り返る。
オオバンブルマイは父ディ
スクリートキャット、
母ピンクガーベラ、母の
父ディープインパクトの血統。母は未勝利馬。そのきょうだいには
ブランボヌール、
ビアンフェと2頭の重賞勝ち馬がいたものの、いわゆる評判馬ではなかった。それでも9月の中京でデビューすると5番人気で勝利。そして2戦目に据えたのが
京王杯2歳Sだった。
1番人気は小倉2歳S覇者の
ロンドンプラン。以下、
ペースセッティング、
ヤクシマと続き、
オオバンブルマイは単勝51.0倍の10番人気。全くの伏兵だった。しかし、後に世界に羽ばたく素質馬にとっては、ここも通過点に過ぎなかった。スタートを決めると、
横山武史騎手は好位のインを確保。前半3Fは34秒6だから、決して速くはない流れだ。迎えた直線、残り200m手前で先行2頭の外に出すと加速。一気に抜け出し、あっさりと重賞初制覇を収めた。
2着が11番人気の
フロムダスク、3着が5番人気
スピードオブライト。人気馬は総崩れで、馬連は6万5910円、3連複は25万7030円、3連単は222万1830円の大波乱。まさに「
オオバンブルマイ」という結果になったのだった。