「ダート競馬最高峰」と呼ばれる米G1・
ブリーダーズカップクラシックにはこれまで延べ7頭の日本馬が挑戦してきた。しかし、昨年の
デルマソトガケの2着が最高着順で、未だに未勝利。今年は
ウシュバテソーロ、
デルマソトガケ、
フォーエバーヤングの3頭が参戦予定。今年こそ偉業達成となるか。その前に、この機会にこれまでの日本馬の挑戦を振り返りたい。
初参戦は96年だった。
チャレンジャーは同年の
安田記念で2着だった
タイキブリザード。2年後に
タイキシャトルで仏G1・
ジャックルマロワ賞を制する
藤沢和雄調教師&岡部幸雄騎手の
ゴールデンコンビだったが、2年7カ月ぶりのダート戦も堪えたのか、最後方ままの13着に敗退。翌97年も挑戦したが、勝ち馬から大きく離された6着に沈み、世界の壁を痛感することとなった。
その12年後、
藤沢和雄調教師は
カジノドライヴで再び海を渡った。同年の米G2・ピーターパンSの覇者。2週前の条件戦を快勝し、期待を集めた一戦だった。しかし、好スタートからハナを奪ったものの、4角から徐々に後退。まさかの最下位に敗れ、無念の出走取消となった
ベルモントSの悔しさを晴らすことはできなかった。
そして史上初の複数頭の参戦、かつ勝利に最も近づいたのが昨年だった。国内で1番人気の支持を集めた
ウシュバテソーロはいつものように最後方から。向正面から徐々に押し上げたが、直線では伸びを欠いて5着。一方、7番人気だった
デルマソトガケが意地を見せた。
C.ルメール騎手に導かれ、積極的に4番手を追走。渋太く脚を使い、もしかしたら…と思わせたものの、
ホワイトアバリオ(
White Abarrio)に1馬身届かず2着。惜しくも戴冠を逃したのだった。
今年も日本から精鋭3頭が挑む。日本競馬史に新たな1ページを刻むことを期待したい。