今週の
中央競馬はG1の中休みになるが、4重賞の豪華版。毎週火曜の2歳馬特集「Road to 2025」は土曜に東西で行われる2歳重賞からピックアップする。来年の牝馬クラシックを夢見る逸材がそろう京都G3「
ファンタジーS」には白毛馬
ゴージャスが登場。次代を担う
アイドルホースが
シンデレラロードを突き進む。東京のG2「
京王杯2歳S」は
キタノクニカラに注目だ。
新たな白毛伝説の始まりだ。
ゴージャス(豪華な、華やかな)がファンタジー(空想、幻想)Sに登場。いや、夢は幻想でもなく、空想に終わらせるつもりもない。その“桃色”とも言われる小ぶりな馬体には、可能性と未来がぎっしり詰まっている。
天性のスター性は9・16中京のデビュー戦にありありだった。力強く伸びてきた直線は新馬戦とは思えない大歓声。表彰式ではスマホを構える大勢のファンが彼女を取り囲んだ。勝利に導いた鞍上の浜中も目を丸くする熱狂ぶりだった。
白毛の女王といえば真っ先にG13勝を挙げた
ソダシの名が挙がる。実績もさることながら愛らしいルックスで誰からも愛された。その祖
母シラユキヒメをルーツに持つ白毛とは違い、
ゴージャスは別の一族から生まれた。
母サトノジャスミンは米国生まれの白毛馬。1963年に白毛馬として生まれた6代母の
ホワイトビューティを祖先に持つ、米国の白毛一族出身だ。
白毛馬が愛される理由は何か?日本人特有の「白」という色から発想する純粋さ、無垢(むく)さだろうか。事実、白毛牝馬には独特のひたむきさを感じる。
ゴージャスの手綱を取る浜中も彼女の良さを「一生懸命に走るところ」と話す。
夢をつなぐ
ファンタジーS参戦。浜中が感触を確かめた1週前追いはCWコースで3頭併せ。軽快な
ステップで5F69秒9〜ラスト1F11秒2を刻み、上積みと気性面の成長を感じさせた。見守った四位師は「動きは悪くないし使った上積みも大きいと思う」と仕上がりに満足げ。そして、秘めた素質に期待を寄せた。
「まだ何か、気性の部分で隠してるところがある。それが競馬でいい方に爆発してくれたら。今回は1400メートル戦。流れも速くなるから、ちょうどいい。重賞にチャレンジしていい結果なら年末も見えてくる」
無傷の2連勝で阪神JF(12月8日、京都)へ。新たな
ヒロイン候補が純白の
シンデレラロードを突き進む。
スポニチ