◆第49回
エリザベス女王杯・G1(11月10日、京都競馬場・芝2200メートル)
昨年当レース3着の
ハーパー(牝4歳、栗東・
友道康夫厩舎、
父ハーツクライ)は馬具を工夫し、2023年
クイーンS以来の復活Vを目指す。
今までレースではチークピーシーズを着用していたが、10月31日に初めてブリンカーを装着して追い切った。栗東・CWコースで、
オールセインツ(3歳3勝クラス)、
ヴィゴラスダンサー(5歳2勝クラス)と3頭併せを行い、
オールセインツを2馬身、
ヴィゴラスダンサーを5馬身追走。6ハロン82秒6―11秒1で両馬に4馬身先着した。直線半ばで追い出されると推進力あふれる走りで鋭く脚を伸ばした。「動きは前回も今回も良かったので、ブリンカーはマイナスになっていない。本番でもつけます」と友道調教師も感触をつかんでいる。
前走の
府中牝馬Sは直線で手応えがなくなり、しんがり15着。トレーナーは「前回は自信あったんですけどね。あんな競馬になるとは…。一番いい体をしていたし、調教の動きも良かったので。気持ちの問題だと思う」と分析した。3歳時は
桜花賞4着、
オークス2着、
秋華賞3着と牝馬3冠でも好走した実力馬。「このメンバーなら上位にくる実力はある。距離も前回の1800メートルより今回のほうがいいと思う」と友道師は改めて期待。晩成傾向といわれる
ハーツクライ産駒だけに、初ブリンカーをきっかけに本来の走りを取り戻せば、悲願のG1初制覇に手が届く。(山本 理貴)
スポーツ報知