11月4日、
大井競馬場にて福島県相馬地方に伝わる伝統行事「相馬野馬追甲冑競馬」が行われた。国の重要無形民俗文化財でもある相馬野馬追は1000年以上の歴史を誇り、「世界一の馬の祭典」と評されている。
「相馬野馬追」では今回披露される「甲冑競馬」のほかにも、数百騎の騎馬武者が天高く打ち上げられた二本の御神旗を奪いあう「神旗争奪戦」や白鉢巻に白装束をつけた御小人が荒駒を素手で捕らえ神前に奉納する古式の神事「野馬懸」、400騎を超える騎馬武者が威風堂々と練り歩く「お行列」などが行われ、戦国さながらの絢爛豪華な光景を見るために、相馬地方には毎年多くの人々が訪れる。
大井競馬場では1977年から「相馬野馬追甲冑競馬」の実演を行ってきたが、近年は新型コ
ロナウイルスの感染防止のため実施を見送ってきた。
2019年以来、5年ぶりに行われた甲冑競馬には多くの騎馬武者たちが集結。古くから歌い継がれてきた相馬民謡「相馬流れ山」が披露されたあと、白鉢巻を締めた騎馬武者たちが先祖伝来の旗指物をなびかせて本馬場を疾走。現代に甦った勇壮な戦国絵巻に、多くのファンが酔いしれた。