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【JBCクラシック】川田涙の凱旋V!ウィルソンテソーロ 4馬身差圧勝で“新砂王”悲願の初戴冠

スポニチ
  • 2024年11月05日(火) 05時15分
 ダート競馬の祭典「JBC競走」が4日、佐賀と門別で行われた。JBCクラシックは地元・佐賀出身の川田将雅(39)騎乗のウィルソンテソーロが制し、悲願のビッグタイトル獲得。JBCスプリントタガノビューティーがゴール前の叩き合いをモノにした。牝馬限定のJBCレディスクラシックは3歳のアンモシエラが逃げ切り勝ち。JBC2歳優駿は地元のソルジャーフィルドが直線抜け出して1着。

 JBCを締めくくるクラシックは、3度の銀メダルの悔しさを晴らすように、ウィルソンテソーロが独走でゴール板を駆け抜けた。その背中には佐賀出身の川田。「カワダ!!カワダ!!」。故郷に錦を飾った鞍上は大歓声に迎えられると、馬上でヘルメットを外して深々と頭を下げた。

 お立ち台に上がった川田の目には涙が浮かんでいた。「この小さい佐賀競馬場で生まれ育って、さまざまな場所を旅させていただいていますけど、地元でG1を勝つというのはこんなに感極まるのだと、本当にうれしく思っています」。前日(日本時間)に米国で行われたブリーダーズCに騎乗後、佐賀に「急いで帰ってくる」過密日程。返し馬を終え、ゲート裏で待機していると「あそこで僕はちびっ子相撲の練習をしていましたから。そんなところでJBCを…」と特別な感情も生まれた。派手なガッツポーズも、場内一周のウイニングランもらしくないが「普段ならばこういうことは絶対にしないように乗ってはいるのですが、ぜひみなさまに近くでウィルソンを見ていただきたいと思いました」と“解禁”。そして、スタンドから自然発生した温かい拍手に、クールな39歳の涙腺が緩んだ。

 レースは3角で馬群の内を突いて早々に先頭へ。「具合が良かったですし、必ず勝つ競馬をしようとこのレースに挑みました」と積極策に迷いはなかった。その覚悟に応えるようにウィルソンは4馬身差の圧勝劇を演じてみせた。

 同馬は鹿児島出身の了徳寺健二オーナーが率いるテソーロ軍団では常にウシュバに次ぐ存在だった。「なかなか勝ちきることができず、それでも素晴らしい競馬を続けながら一歩一歩成長してG1馬までたどり着いてくれました。ウシュバに追いつけるようにウィルソンと共に精進していきたい」と川田。歴史的な佐賀JBCの成功の立役者が彼だったことも忘れてはならない。

 ◆ウィルソンテソーロ 父キタサンブラック 母チェストケローズ(母の父アンクルモー)19年2月25日生まれ 牡5歳 美浦・小手川準厩舎 馬主・了徳寺健二ホールディングス 生産者・北海道日高町のリョーケンファーム株式会社 戦績19戦8勝 総獲得賞金4億6466万9800円

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