1番人気に応え、タイトルをつかんだ。「第59回
デイリー杯2歳S」が9日、京都競馬場で行われ、
坂井瑠星(27)騎乗の
ランフォーヴァウが道中4番手から抜け出し、重賞初制覇を飾った。今春開業の
福永祐一師(47)は騎手&調教師の双方で同レースVとなり、
CBC賞(
ドロップオブライト)に続く2度目の重賞制覇。2歳女王決定戦・阪神JF(12月8日、京都)の有力候補に名乗りを上げた。
横綱相撲でねじ伏せた。課題のゲートをクリアして、道中4番手で折り合った
ランフォーヴァウが堂々と直線半ばで抜け出すと、外から迫った2着馬を半馬身差で退け、重賞初制覇のゴールを駆け抜けた。坂井は「折り合いは凄く良かったし、直線も抜け出す時の脚が速かった。最後は少し詰められてしまったが完勝だったと思う。まだ幼いところを残すが、それで重賞を勝ったし、今後の成長に期待です」と喜びを口にした。
当初は
赤松賞を目標に進めていたが頭数の少ない
デイリー杯2歳Sに1週前倒し。キッチリ結果を出した。今年、厩舎を開業した福永師は騎手時代に20年
レッドベルオーブなど当レース5勝。騎手&調教師の双方で勝利した。5月10日の千葉サラブレッドセールで4510万円(税込み)の値をつけた
ランフォーヴァウは福永師自身が身のこなしの柔らかさなどを含め、将来性を評価した一頭。福永師は「自分が選んだ馬で勝てて良かった」と安堵(あんど)の笑みを浮かべる。
過去の勝ち馬は17年
ジャンダルム(22年
スプリンターズS)、18年
アドマイヤマーズ(国内外のG13勝)、21年
セリフォス(22年
マイルCS)など豪華な顔触れ。昨年の覇者
ジャンタルマンタルは続く
朝日杯FSを無傷の3連勝で制し、今年の
NHKマイルCを勝った。将来は約束されている。福永師は「マイルがギリギリという感じはするけど、よく踏ん張った。何事もなければ(阪神JFに)行くんじゃないかな」と先を見据える。話題性十分の厩舎から楽しみな逸材が現れた。
◆
ランフォーヴァウ 父
ロードカナロア 母キネオダンサー(母の
父ディープインパクト)22年3月20日生まれ 牝2歳 栗東・福永厩舎所属 馬主・窪田芳郎氏 生産者・北海道千歳市の社台
ファーム 戦績3戦2勝(重賞初勝利)総獲得賞金4376万6000円 馬名の意味は誓いのために走る。
スポニチ