大外一気で戴冠なるか。
武豊騎手が
オオバンブルマイ(牡4、栗東・
吉村圭司厩舎)で、
マイルチャンピオンシップ(3歳上・GI・芝1600m)の11年ぶり3勝目を狙う。
幾多のGIを制してきた
武豊騎手だが、
マイルCSは長らく鬼門だった。89年の
バンブーメモリーは
オグリキャップと死闘の末、ハナ差の2着。03年は名牝
ファインモーションで挑んだが、大外強襲の
デュランダルに屈し、やはり銀メダルに終わった。待望の初制覇は21回目の参戦だった12年の
サダムパテック。
JRAのGI完全制覇に向けて、この時点でのリーチをかける貴重な勝利だった。そして続く13年も
トーセンラーでV。近年は掲示板外が続くが、過去10年のうち騎乗した9頭中7頭が2桁人気だった。
今年の騎乗馬は
オオバンブルマイだ。昨春は
武豊騎手とコンビを組み、
アーリントンCが1着、
NHKマイルCが3着。そして秋は豪州に遠征し、J.パー騎手を背にして1着賞金約5億円の
ゴールデンイーグルを制した。その後は海外GIで2桁着順が続いたが、前々走の
キーンランドCで
武豊騎手と再びコンビを組むと、大外一気で3着に健闘。続く前走の
スプリンターズSは11着に終わったが、展開不向きだったので致し方なし。上がり3Fはメンバー中2位の33秒3だったので、決して悪い走りではなかった。迎える今回、実績のあるマイル戦に替わるのはプラスだろう。
過去2勝と同じように、パートナーをGI初制覇に導けるか。その手綱捌きに要注目となる。