2023年の
マイルCS週の新馬戦。
友道康夫厩舎の新馬が4頭デビューして、うち3頭が勝ち上がり。東京芝2000mで勝った
キズナ産駒の
ジャスティンミラノは
皐月賞を勝ち、
日本ダービーは2着。京都芝2000mを勝った
レイデオロ産駒の
アドマイヤテラは春クラシックには乗れなかったものの、
菊花賞で3着と好走している。
今年は
キタサンブラック産駒の
インザスカイがデビューを予定しているが、どんな走りを見せてくれるだろうか。
【11月17日(日) 京都芝1800m】
◆
インザスカイ(牡、父
キタサンブラック、
母ダイヤモンドディーバ、栗東・
友道康夫厩舎)
半姉に2021年
府中牝馬Sを勝った
シャドウディーヴァ(
父ハーツクライ)がいて、2023年セレクトセール1歳にて、1億7000万円(税抜き)で落札されている。
函館でゲート試験を合格した後は牧場で調整を進め、10月2日にノーザン
ファームしがらきから栗東へ入厩。CWでの追い切りを入念にこなし、11月6日のCWではレースで騎乗予定の
川田将雅騎手が跨って、古馬2頭との併せ馬だったが、少し遅れていた。6F82.3秒、3F37.4秒、1F11.9秒と時計的には動けていたが、初戦からというタイプではないかも知れない。
シャドウディーヴァも勝ち上がりに3戦要しているだけに、まずは初戦、どんな走りを見せてくれるか。
◆
ロードレジェロ(牡、父
フィエールマン、
母タカミツサクラ、栗東・
藤野健太厩舎)
半兄に中京ダート1900mで未勝利、1勝クラスを連勝した
ラミアストラーダ(父
エピファネイア)がいる。
フィエールマン産駒の本馬は2023年北海道サマーセール1歳にて、1900万円(税抜き)で落札されている。
栗東へ入厩した当初は坂路での追い切りを中心にこなしていたが、11月7日はCWで古馬2頭相手の3頭併せ。その真ん中に位置して、最先着しているが、時計は6F82.2秒。全体は水準より少し上くらいだが、3F36.5秒、1F11.1秒は通った所を考慮しても優秀。まだ新馬勝ちの出ていない新種牡馬
フィエールマンだが、この動きならと期待したくなる。
◆
サトノセーブル(牡、
父パイロ、
母ファビラスタイム、栗東・
橋口慎介厩舎)
祖母に第1回
秋華賞(1996年)を制した
ファビラスラフイン(
父Fabulous Dancer)がいる血統。おじに2012年
阪神大賞典を勝った
ギュスターヴクライ(
父ハーツクライ)がいる血統でもある。
パイロ産駒の本馬は2023年北海道セレクションセール1歳にて、2400万円(税抜き)で落札されている。
10月24日の坂路では4F53.6秒とマークして、最初の追い切りから楽に時計を出してきたが、10月31日のCWでは6F81.4秒と速い時計をマークしたものの、古馬3勝クラスに先行して遅れ。まだ良くなるだろうなという余地がありつつ迎えた1週前はレースで騎乗予定の
鮫島克駿騎手が跨ってのCW追い切り。新馬を追走して、最後の直線は外を回っての先着。6F82.8秒と全体時計はそこまで速くなかったが、ラスト1Fは11.5秒。しっかり動くことができている。
【11月17日(日) 福島芝1800m】
◆
レイナサグラーダ(牝、父
レイデオロ、
母モアザンセイクリッド、栗東・
小栗実厩舎)
半兄には未勝利からの5連勝で
菊花賞を制した
ドゥレッツァ(父
ドゥラメンテ)がいる。
レイデオロ産駒の本馬はシルク・ホースクラブでは総額3000万円で募集されていた。
8月29日にノーザン
ファームしがらきから栗東へ入厩して、9月13日にゲート試験を合格。その後は一旦、牧場へ戻って調整を進め、10月25日に栗東へ帰厩。11月6日はレースで騎乗予定の
亀田温心騎手が跨り、2歳2頭との3頭併せ。その真ん中に位置して、新馬勝ちしている
ジーティーマンには遅れてしまったが、新馬には先着。6F82.8秒と全体時計としては動けているが、ラスト1Fに12.2秒要しており、ここがもう少し速い時計でまとめることができるようになればといったところだろう。
(取材・文:井内利彰)