「
ローレル賞・S2」(12日、川崎)
5番人気の船橋
ウィルシャインが直線で鋭く伸び、無傷3連勝で初のタイトルを奪取した。2着に3番人気の
オリコウデレガンス、3着に9番人気の
プラウドフレールが入り、3連単は28万超馬券と荒れた。上位3頭には「第48回東京2歳優駿牝馬・S1」(12月31日・大井)への優先出走権が与えられた。唯一、ホッカイドウ競馬から遠征し、単勝1・9倍の断トツ支持を受けた4戦4勝の
リオンダリーナは逃げて12着に失速した。
発走直前、断トツ人気
リオンダリーナへの「馬体検査」の
アナウンスが流れると場内はざわついた。何やら不穏なムードの中でスタートが切られた。
そのリオンが主導権を奪ったが、終始
サティスファイアにマークされる厳しい展開。さすがに直線を向くと早々に脱落。変わって伸びてきたのは後方にいた
ウィルシャインだ。4角大外を回してエンジン全開。直線は鞍上の右ステッキにも応えてグイグイ末脚を伸ばしてくる。最後はさらに外から迫った2着馬を余裕で封じ込めた。
主戦の本田重は「一歩目がもっさりしているので、きょうも後方からでしたが、競馬が上手なので自信を持って乗りました」と胸を張った。一気の距離延長、初コースにも順応して無傷の3連勝。「まだ負けていない。これからとても楽しみになりましたね」と満面の笑みだ。
自らケイコをつける佐藤裕師は「まだきゃしゃで、思い切った調整ができない。その辺りのさじ加減が難しい馬なんです」と言うだけに喜びはひとしお。「完成途上でこれだけのパフォーマンス。ジョッキーとも話してましたが、もっともっと大きな舞台で活躍できる馬ですよ。応援してください」とキッパリ。大みそかの大一番へ、しっかりと照準を定めた。
提供:デイリースポーツ