「マイルCS・G1」(17日、京都)
5歳秋、デビューから25戦目にして初のマイル戦に挑戦する
ウインマーベル。一昨年の
スプリンターズS2着の実績などから“ス
プリント色”が強いイメージはあるものの、千四重賞で3勝を挙げているように、決して千二専用機ではない。これまでとはひと味違った走りで、念願のG1タイトル奪取を狙う。
初めての重賞勝ちが3歳時の葵Sで、同年の
スプリンターズSでも2着に好走するなどス
プリンターのイメージが強い
ウインマーベルが、5歳にして初めてマイル戦へ矛先を向けてきた。
この狙いについて深山師は「前走(
スプリンターズS5着)は悪い内容ではなかったけど、G1で戦うには千二だといろいろな条件がかみ合わないと難しい。マイルならペースが落ち着き、ポジションもいい所が取れて競馬がしやすいと思う。ジョッキー(松山)も『試してみては』と言っていたので」と説明する。
もともとはス
プリント色が強かったのだが、徐々に距離傾向に変化が表れ、4歳暮れの阪神C、そして5歳初戦の
阪急杯と千四で重賞を連勝。さらには京王杯SCも制したように、1F距離を延ばして良さが出ているのは明らかだ。
追い切りを翌日に控えた火曜は、美浦の角馬場で入念に体をほぐした後、坂路を1本。はつらつとした脚さばきで元気いっぱいの姿を見せた。普段の調教の手綱を取る本間助手は「体調面は春先と遜色なく、いい状態です」と太鼓判を押す。角馬場ではスタートで後ろ脚の踏ん張りが利くように、背中の収縮を意識して運動させてきた。4歳時に目立った出遅れが、近走は安定。それが成績にもつながっている。
初挑戦のマイルに対し、同助手は「人の指示に素直で掛かる心配がないですし、距離は延びても大丈夫だと思います」と手応えを口にする。G1で通用するスピードは既に証明済み。距離さえ克服できれば、アッと言わせるシーンがあっても決して驚きはしない。
提供:デイリースポーツ