「デイリー盃
ロジータ記念・S1」(13日、川崎)
昨年の2歳女王が最後の同世代対決で意地を見せた。この日は8番人気に甘んじた
ローリエフレイバーが、2番手から直線で力強く末脚を伸ばして約1年ぶりの白星は2つ目の重賞タイトル。「第18回
東京シンデレラマイル・S3」(12月30日・大井)&「デイリー盃 第71回
クイーン賞・Jpn3」(25年2月11日・船橋)への優先出走権もゲットした。2着にはホッカイドウ競馬から唯一頭、遠征してきた2番人気の
ポルラノーチェ(
クイーン賞の優先出走権獲得)。1番人気の
ミスカッレーラは逃げて3着に敗れた。
同世代同士となら負けられない。2歳女王の
ローリエフレイバーが意地の失地回復を遂げた。
ミスカッレーラの逃げを外からスッと2番手。勝負どころの2周目3角過ぎでは、鞍上が激しく体を動かしながらパートナーを鼓舞。外からは後方にいたホッカイドウ競馬の
ポルラノーチェがものすごい勢いで上がってくる。一度は3番手に下がったが、そこから勝負根性を発揮。ダイナ
ミックなアクションで内に粘る
ミスカッレーラ、外から迫る2着馬の間をグイッとひと伸び。首差抜け出し、2つ目のS1タイトルをもぎ取った。
主戦の
野畑凌は右手で力強く
ガッツポーズだ。「関係者の皆さんがしっかり仕上げてくれて、すごく状態は良かった。久々に重賞を勝ててうれしい」と破顔一笑。22年4月デビューの3年目の成長株は、これが通算250勝目。重賞は3勝目は地元・川崎での待望星となった。6月にはレース中のケガ(右肩鎖関節脱臼、右肩甲骨鳥口突起骨折)で3カ月戦列を離れた時季もあった。人馬そろって見事な完全復活劇にもなった。
今年はJRAを含むトップクラスなどと戦ってきて5戦未勝利。結果こそ出なかったが、確実に地力は付けていた。「パドックでも落ち着いていたし、成長は感じられました。ここまで戦ってきた相手が違うし、(勝てて)ホッとしてます」とは月岡健師。次走は
東京シンデレラマイルを視野に。「期待通りに成長してきてくれています。これからは古馬を含めてさらに強い相手と戦っていくことになるし、もう一段階上がってほしいですね」。愛馬のさらなる飛躍に願いを込めた。
提供:デイリースポーツ