「
ジャパンC・G1」(24日、東京)
目標としてきた秋の大一番に向けて、昨年の
菊花賞馬
ドゥレッツァに復調ムードが漂っている。2走前の
天皇賞・春は熱中症の影響もあり15着に敗れ、初の海外遠征となった前走の英インターナショナルSでも5着完敗と今年は思うような結果が残せていないが、2戦2勝の府中で復活のシーンを描き、1年前の輝きを取り戻してみせる。
美浦坂路を4F63秒4で駆け上がり、その後はダートで軽いキャンターを行った19日火曜朝の
ドゥレッツァ。青鹿毛の馬体を見届けた尾関師は、満足げにうなずいた。「順調に良くなっている感じですね。先々週、先週、今週と(やるごとに)身のこなしが良くなってきた」。昨年の
菊花賞V以降は3連敗を喫しているが、復活への道筋はしっかりと見えている様子だ。
破竹の5連勝でラスト1冠を制した1年前と雰囲気が重なる。「あの時はやる分だけどんどん上がっていく感じでした。今回も早めに牧場から戻して、やるごとに上がっている手応えはある。今週もう一段階上がれば、
菊花賞の時のような状態になってくれるんじゃないかと期待しています」と言葉にも力が入る。
前走の英インターナショナルSは5着。今年の世界最強芝馬
シティオブトロイに1秒7差をつけられたが、初の海外遠征で勝ち馬より3・5キロ重たい斤量(61キロ)を背負っていたことを思えば、悲観する必要はないだろう。指揮官は「斤量の影響もあったし、勝ち馬が(序盤に)出して行ったことで内に入っていけず、思うような競馬にならなかった。かみ合えばもう少しやれたと思っています」と前を向く。
意外にも2400メートルの距離は初めて。「長く切れる脚を使える馬。2勝クラスを勝った時(
ホンコンJCT=1着)や
菊花賞の強い走りを見て、この条件を一回走らせたいと思っていました」。秋の府中の頂上決戦で、
菊花賞馬が反撃に出る。
提供:デイリースポーツ