11月21日(木)、
園田競馬場(晴・良)で行われた2歳馬によるダート
グレード競走、第26回
兵庫ジュニアグランプリ(JpnII、ダート1400m・出走12頭)は、終始中団のインコースを進んだ
JRAの
ハッピーマンが、逃げる
コパノヴィンセントを直線でとらえ、1番人気に応えて重賞初制覇を果たした。勝ちタイムは1分29秒7。
逃げて粘った3番人気の
コパノヴィンセントが1馬身2分の1差の2着、さらに1馬身2分の1差の3着が5番人気の
ヤマニンシュラで、3着までが
JRA勢。4着が北海道の
ヴィグラスデイズで地方馬最先着、5着が
JRAの
コスモストームだった。
勝った
ハッピーマンは父
ダノンレジェンド、
母ベルミュール(母の
父キングカメハメハ)の2歳牡馬。
JRA栗東・
寺島良調教師の管理馬。通算成績は3戦2勝。鞍上は
坂井瑠星騎手。
レース後のコメント
1着
ハッピーマン(
坂井瑠星騎手)
「直線はすごい脚でした。あまりいいスタートを切って引っ掛かりたくなかったので、スタートは遅れてもいいかなと思っていました。結構行きっぷりが良くて、抑えるのが大変でしたが、じっとしておくだけでした。
道中の落ち着きは良かったですし、レース前、小牧先輩(
小牧太騎手)に、きょうは内だといわれたので、内に行きました。先輩に感謝したいです。手応えも良かったので、あとは進路さえ空けばという感じでした。直線はハッピーでした。
デビュー戦が1200mで、前走は1400mで負けてしまいましたが、今回は1周の1400mをこなせましたし、今後の幅が広がった内容だったと思います。距離が延びてもやっていけるように、厩舎の方と相談してやっていけたらと思います。この先が楽しみです」
(
寺島良調教師)
「枠順的には外を回る形になるかと思いました。4、5番手のイメージでしたが、思ったより一つ下になった感じでした。少しごちゃついたのでどうかと思いました。1、2コーナーも遅そうでしたが、そこでしっかり我慢できていましたから、どれぐらい脚を使えるかというイメージで見ていました。
直線までいいところを通って、脚をためるような感じで行って、外に出してからは短い直線でも良い瞬発力で差し切ってくれました。収穫あるレースになりました。
(これまでとは違い)砂をかぶったらかぶったでいいとは思っていましたが、あの競馬ができれば可能性は広がってくれたとは思いました。想定外ではありましたが、良かったと思いました。距離を延ばした2戦目で敗れはしましたが、いい内容の競馬を見せてくれたことが今回の勝ちに繋がったというところはあると思います。
今後は、
全日本2歳優駿を含めて、ダートのクラシックも整備されていますから、そこを視野に入れつつということになります。当初は1200mの馬というイメージがありましたが、ここで結果を出してくれましたので、馬の状態を見ながら探っていきたいと思います」
2着
コパノヴィンセント(
吉村智洋騎手)
「良いペースで運べました。直線もこの馬自身伸びています。ただ、勝ち馬の切れ味にやられた感じです。この馬は大型馬ですし、この後まだまだ上積みがありそうです」
3着
ヤマニンシュラ(
幸英明騎手)
「きょうは馬群の中に入る競馬になりましたが、キック
バックを嫌がるようなところはありませんでした。逃げ馬を交わせたらチャンスかと思いましたが、後ろから勝ち馬があれだけの脚を使うとは思いませんでした。まだまだこれからの馬です」
4着
ヴィグラスデイズ(
服部茂史騎手)
「しっかり折り合いはつきました。4コーナーではもしかして、という感じでしたが、距離経験の無いぶん、ジリジリという感じになりました。ですが、この経験をできたことで、先々良くなってきそうです」
5着
コスモストーム(
秋山稔樹騎手)
「ツーターンは初めてでしたが、器用にこなしてくれました。それだけに敗因が良くわかりません。枠順も良く、力は出せたと思います。3、4コーナーでステッキを入れてからの反応が一息でした」
6着
ベラジオドリーム(
吉原寛人騎手)
「馬の雰囲気は良かったです。手応えはありそうでしたが、追ってからもうひとつでした。初めての2ターンということもあったのでしょうか。しかし、スピードもあり、力をつけてくればもっと良くなってきそうです」
7着
ラピドフィオーレ(
赤岡修次騎手)
「きょうはスタートで掛かるようなところはありませんでした。ただ
JRA勢が一枚上手でした。これからです。この馬も能力はあります」
(取材:檜川彰人)
ラジオNIKKEI