23年の英ダービーなどG1・6勝を挙げた
オーギュストロダン(牡4、愛・A.オブライエン厩舎)の引退お披露目式が24日、東京競馬場で行われた。
オーギュストロダン(Auguste Rodin)は
父ディープインパクト、
母ロードデンドロン、
その父Galileoという血統。
母ロードデンドロンが日本のノーザン
ファームに預託されて
ディープインパクトと交配、受胎した後に帰国し、アイルランドの
クールモアスタッドで生産された。日本国内に6頭、海外に6頭しかいない父のラストクロップのうちの1頭である。
22年6月のデビュー戦こそ2着に終わったものの、そこから3連勝で英G1・フューチュリティTを制しG1初制覇。翌23年初戦の英2000ギニーでは12着と大敗を喫したが、続く英ダービーを制し父に栄光をもたらした。その後も愛ダービー、アイリッシュチャンピオンS、
BCターフ、
プリンスオブウェールズSと計6つのG1タイトルを獲得した。
本日、父の故郷である日本で行われた
ジャパンC(8着)を最後に引退、今後は
クールモアスタッドで種牡馬となる予定。関係者のコメントは以下の通り。
■馬主関係者 ポール・スミス氏
「まずは、たくさん残ってくださっている日本のファンの皆様に心からお礼を申し上げたいと思います。私にとっても本当に誇りに思うことですし、こういった機会を与えてくれた関係者の皆様に感謝申し上げます。本当にありがとうございます」
■馬主関係者 エムヴィ・マグニア氏
「5年前、
クールモアが
ロードデンドロンという素晴らしい繁殖牝馬を日本に送ってからすべてが始まりました。このような配合を実現可能にしてくださった日本の関係者の皆様にまず感謝したいと思います。そして結果としてこのような子供ができ、そして現役を終えて今日こういった場にいられることを本当に心から感謝したいと思います。2つの競馬の大陸が結びついた結晶が
オーギュストロダンなんです。本日このような場を与えていただきまして本当にありがとうございました」
■馬主関係者 トム・マグニア氏
「私も世界中いろいろな競馬場に行って見てきましたが、こんなに素晴らしい人たちで埋まった競馬場は見たことがありません。そういった場に立たせていただいていることを心から感謝していますし、このような場を与えていただいたこと、ここ一週間良くしてくれた方々に感謝したいと思います。
英ダービーの直前に父から話がありました。もし今日
ディープインパクト産駒が英ダービーを勝つことがあれば、世界の馬産史のなかでも輝ける快挙であると、そしてそれが実際に実現しました。そして日本の馬産の力、
ディープインパクトをはじめとした力が、こういう形で結晶となりました。本当にこの場に立たせていただいたこと、改めて御礼を申し上げます」
■A.オブライエン調教師
「素晴らしい3年間でした。この馬は能力も高く、良い動きをしますし、そして能力としてしっかりと発揮させるためには様々な方々の協力が必要でした。馬主の皆様、厩舎の方々、それからもちろん手綱をとったR.ムーア騎手がいろいろな競馬場、アメリカ、ヨーロッパ、そして日本で素晴らしい仕事をしてくれたからこそ今日があるのだと思います。ラストランを日本で走るというのは夢でした。ここで夢を実現することができて、そういう機会を与えてくださった皆様方、そして日本のファンの皆様にも感謝を申し上げたいです。ありがとうございました」
■R.ムーア騎手
「私が
オーギュストロダンに初めて騎乗した日、英ダービーを勝つと確信しました。最初からモノが違いました。素晴らしい動きを見せてくれていました。たくさんの
ディープインパクト産駒に騎乗してきましたが、すごく
ディープインパクトに似ていると感じていました。そしてその通り、ダービーを勝つことができましたし、たくさんの大きなレースを勝つことができました。私はたくさんの名馬に騎乗してきましたが、私が騎乗した中での最強の馬は
オーギュストロダンです」
(
JRAのホームページより)