JRAは28日、都内の同本部で
小林勝太騎手(22)=美浦・小野=と
松若風馬騎手(29)=栗東・音無=の第2回裁定委員会を開催し、それぞれの処分を決定した。
小林勝は今年2月16日から9月28日までの間、調整ルーム入室義務期間に美浦トレーニングセンターおよび競馬場の調整ルームの居室内へ継続的に通信機器(スマートフォン)を持ち込み、通信していた事実が判明。スマホを2台保有し、1台を持ち込んでいた。JRAは重大な非行があったものとして、10月8日から25年10月7日までの騎乗停止処分を科した。
松若は8月2日に滋賀県草津市内で自動車を運転していたところ、道路交通法違反容疑(酒気帯び運転および物損事故)で滋賀県警察に検挙された事案で、8月3日から25年2月2日までの騎乗停止が決まった。
小林勝の騎乗停止処分は平成以降で最長となる1年間となった。松窪隆一審判部長は「事情聴取に素直に応じず、虚偽の申告を繰り返しました。一連の彼の対応が真摯(しんし)ではなかった。証拠隠滅という表現も使いましたが、そういった悪質性も加味したと考えていただいて結構です」と厳しく断じた。
事の経緯について、「使用履歴等の調査のため、持ち込んだスマートフォンを提出するように求めましたが、本人は売却して手元にはなく、電話番号も覚えていないという証言があり、当該スマホの提出を拒否しました。JRAとしては売却したのであれば、売却を証明する書類の提出を求めたところ、その当日のみならず、後日も含めて複数回に渡って要請したにもかかわらず、資料は提出できないとの対応でした」と順序立てて説明。
「ただ、追及していく中で、本人の申告があやふやで虚偽の申告をしている可能性もあると判断をしまして、さらに事情聴取を進めていった結果、実際は2台目のスマホは売却しておらず、隠し持っていることを認めました。そのスマホから通信履歴を確認したところ、LINEの履歴から本年2月16日から9月28日まで7カ月間に渡ってほぼ毎週、外部の者と調整ルーム入室義務期間中のやりとりをしていた事実が確認されました。なお、永野元騎手のLINEのやりとりは3月23日から9月27日までに両者とも入室義務期間に6回確認されています」と丁寧に詳細を明かした。
提供:デイリースポーツ