土曜付G1企画「展開王」は多くの予想
ファクターの中から展開面に焦点を当て、勝ち馬をあぶり出す。今週の「
チャンピオンズC」は大阪本社・田村達人(32)が担当する。内枠有利な当レースで絶好の最内枠をゲットした
クラウンプライドを猛プッシュ。2年前の2着馬がVポジションから抜け出すと予想した。
中京ダート1800メートルはスタンド前の急坂からスタート。各馬、基本的に序盤はスタミナ温存でペースが上がりづらい。先行馬が多数そろった場合でも、意外とすんなり隊列が決まる。緩やかな下り坂に入る3角手前で一気にスパートをかける馬が多いが、中京は入り口が緩く、出口で急カーブになるスパイラルカーブが特徴。捲るように追い上げた馬は外々に大きく膨らみ、致命的な距離ロスを強いられる。仮にうまくハマったとしても、直線で待ち構える高低差1・8メートルの急坂で失速。昨年はこのパターンで2番人気に支持された
セラフィックコールが10着に敗れた。
条件クラスなら能力の差がハッキリしているケースが多いので、地力でねじ伏せることもできるが、少しの差が命取りになるG1ではポジション取りが重要。当レースがこの舞台に移った14年以降、枠番別では1〜3枠が【5・4・6・42】、4〜6枠が【4・3・3・50】、7〜8枠が【1・3・1・34】。昨年こそ大外枠の
レモンポップが逃げ切ったが、内枠の先行馬を狙うのが定説だ。
ある程度、本命候補が絞れたところで展開を予想しよう。今年は逃げ馬
ミトノオーがハナを主張する。その1列後ろのインを確保できる馬が勝利に近づくとみた。最内枠を手にした
クラウンプライドが、このポジションを確保できる可能性が最も高い。外々を回る形で11着に敗れた昨年を見て、隣に入った2番
レモンポップにテンの速さで勝てるのか?と疑問の声が上がるのも分かる。だが、昨年は夏負けが尾を引いて、本調子ではなかった。あれほど行きっぷりが悪かったのも珍しい。完全に立ち直った近2走はスピードで他馬を圧倒。以前の活気を取り戻している。昨年の反省を踏まえ、前走後は徹底した体調管理。「体のライン、毛ヅヤは抜群やね」と新谷師。心身ともに充実している今年ならスタートダッシュがつく。
22年に2着と好走したようにスピードの持続力こそが最大の強み。好位を取れれば、あとはじっと我慢して直線を迎えるだけ。インから抜け出し、一気に押し切る。
スポニチ