「
ステイヤーズS・G2」(30日、中山)
内か外か-大接戦のゴール前。早め先頭から押し切りを図った
シュヴァリエローズに、外から
シルブロンが襲いかかる。3600メートルを走り切り、最後はわずか鼻差で
シュヴァリエに軍配が上がった。
1周目で4番手を確保すると、じっと我慢。2周目の勝負どころから動いて直線入り口で堂々と先頭に立った。中山の直線310メートルを押し切った北村友は「どっちが勝ったか分からなかった。ゴール板が遠いなと思って追っていました」と僅差の勝利に笑みがこぼれる。前走の
京都大賞典に続く重賞連勝。「リズム良く走ってくれて乗っていて楽だったし、馬も楽だったと思います。(今回の内容が)底力のアップにつながれば」と、また一つ勝ち切るという経験を積み重ねたことに安どした。
3走前から2400メートル超のレースにシフト。着実に結果を残してきた。ステイヤーとしての開眼に、清水久師は「血統的にスタミナがあったとはいえ、この年で大したもの」と馬の頑張りをたたえる。視線の先には大舞台も見えてきたが、「この距離を走った後ですし、中2週の日程なので」と
有馬記念への参戦はない見通し。来春のG1を
ターゲットに定め、また静かに牙を研ぐ。
提供:デイリースポーツ