大接戦の興奮冷めやらぬ中、日が落ちた中京競馬場で
レモンポップの引退式が行われた。ゴドルフィンブルーのジャンパーに身を包んだ関係者と殊勲のヒーローを大観衆が祝福した。18年米国キーンランド・ノベンバーセールで見いだされた
レモンポップ。7万ドル(約1000万円)で競り落とされた傑物は海を渡ってG1級を6勝。王者のまま、ファンに別れを告げた。
条件戦を走っていた頃から「種牡馬にしなければならない馬」と自らに重圧をかけてきた田中博師は「お疲れさまと伝えたい」と肩の荷が下りた様子。ダーレー・
ジャパンの福田洋行氏は「(けい養先の)ダーレー・
ジャパンスタリオンコンプレックスには
パイロもいますが、その後を継ぐような人気種牡馬になってくれれば。いずれは馬名にレモンと入った、お尻の立派なかわいい産駒たちが重賞やG1をにぎわせてくれると思う」と期待した。海外制覇の夢は2世に託して――。産駒がデビューする28年以降、競馬界をレモン旋風が席巻するかもしれない。
スポニチ