日本から9頭が参戦する香港国際競走(8日、シャティン)は5日、出走馬と枠順が確定した。
香港スプリントに挑む
ルガル(牡4=杉山晴)は5日、舞台となるシャティン芝コースで最終追いを消化。骨折明けを叩いて、上昇ムードを漂わせた。
JRAは
香港カップ、
香港マイル、
香港ヴァーズを合わせた4競走の馬券を発売する。
過去10年で9勝を誇る香港勢をあっと驚かすか。
スプリンターズSでG1初制覇を飾り、日本の大将格となった
ルガルが香港でも迫力十分の動きを見せた。芝コース単走で4F50秒1〜2F22秒5。日本でも中間に2度、稽古をつけた西村淳を背にグイグイと加速し、余裕たっぷりにしまいを伸ばした。鞍上は「日本でも凄くいい動きをしていましたし、満足できる追い切りだったと思います」と仕上がりに胸を張った。
杉山晴師は「のんびりし過ぎるところがあったので、今週が競馬だと教えるために最後の1Fはプレッシャーをかける内容」と意図を説明。異国の環境にもすっかり慣れ、落ち着き過ぎていたところに少しの刺激を与えた。「栗東では坂路でしか追い切ったことがない馬で、コースでの追い切りは初めて。しかもそれが海外の本馬場なので、比較はしづらいですが、見た目でも体を使えていましたね」と納得の口ぶりだった。
今年の
高松宮記念(10着)後に左前脚の膝の骨折が判明。じっくり回復を待ってから
スプリンターズSに目標を切り替えた。プール調教に坂路2本を取り入れ、力を出せる態勢に整えたとはいえ、骨折明けで戴冠を果たしたあたり、ポテンシャルはかなり高い。指揮官は「故障した部分が治って、苦しい部分が完全になくなったことが秋の充実ぶりにつながっているのかなと思います」と目を細める。G1ジョッキーとなった西村淳を含め、海外での人馬の飛躍が期待される。
9番枠については「無難な枠に収まったなと思います」と杉山晴師。今年も香港勢は7連勝中のカーイン
ライジングや実績十分の
カリフォルニアスパングルなど層は厚い。「強いメンバーが集まりましたけど、
スプリンターズSを上回るパフォーマンスを発揮させられるように頑張ります」と意気込む。香港名で「賢徳之君」と表記される日本の新星が世界にその名を知らしめる。
スポニチ